2014年12月15日月曜日

景信山から相模湖へ

近頃 急に寒くなりましたね〜
衣服でいくらか調節できるので 夏の暑さよりマシ…とは言え、いきなりの気温の低下に このところ すっかり家にこもっております。
こんなに低温になるちょっと前、まだまだ気温も心地よかった11月23日、この秋 せっかく揃えた山ガールの衣装を活用すべく あおいみみずく プチ登山に行って参りました!
今回のコースは山の達人、きのこさんが組んでくださったコース。
まずはJR中央線高尾駅で待ち合わせ、バスで小仏下車。
そこからゆっくり景信山に登り、尾根伝いに小仏峠を経て小仏城山の山頂。
そこから高尾山に抜け下山…
あおいみみずくにしてはかなりのコースなのですが、きのこさん曰く「初心者も大丈夫 ゆったり歩けるコース」だそうです。
大丈夫かなぁ…


まあ、ここでこうして無事にブログを書いていられるという事は、大丈夫だったワケですけど…
すごく楽しかったのですが、かなりへばりました。
小仏の登山口から景信山までは 年配の方々も沢山登ってらして…息を切らせて登っているのはみみずくくらいなもの。そんなに早足で登ったりはしませんでしたが、心肺機能がかなり衰えているのかなぁ…。
山道をすれ違う時は 登る人が優先。下る人は待っているというのがルールだそうで…。
でも、待っていられると 慌てるんですよね。悪いと思い、ヒーヒーしながら早足に。すれ違った方に「大丈夫ですよ。待ってますからゆっくり自分のペースで!」と 声をかけていただいたりしました。
やはり日頃の不摂生が祟りますね…(^^;;
やっとの思いで景信山の頂上に登ったら、そこで待っていたものはきのこ汁♡
景信山のナメタケを使っているのでしょうか?まあ美味だった事!
ご褒美にしては質素ではありますが、家から持って行ったおむすびと共に頂くと あまりにも美味しくて!この感覚は是非もう一度味わいたいものです!


景信山を後にして尾根伝いに城山まで進みます。
ここはあまりアップダウンも無く、歩き易いのですが、登山道に被さるように斜めになっている木が沢山。冬の雪か何かで押されてしまうのかしら?そんなに積もるのかなぁ…
ここのルートは風が吹き抜け 所々で視界も開け、爽やかで楽しい道行でした。
それにしても 11月の末というのにやけに暑く、すれ違う人の中には半袖の方もいらっしゃいました。あおいみみずくも寒さに対応した服装をしていたので汗だく…。
これって乾く時冷えるんですよね…こういう時に 綿の下着は最悪。体温を必要以上に奪うのだとか。今回は山ガールですもの!準備万端。大丈夫です\(^o^)/
城山に到着した後は、高尾山に向かうはずでしたが、日曜日という事で相当混んでいるだろうという予想と、このペースで歩くと日が暮れてしまう心配もあったので ルートを変更し、このまま相模湖に向かって下山する事となりました。


ここからはかなり急な下り坂が続きます。
山登りって、登りより下りの方が足にきますね。
下りながら何度も「ここでリタイアする!」と宣言したくなりました…(どうぞどうぞってほっておかれますよね…)
ああ!平地に降りたら自分で自分を褒めてあげたい…
城山登山口より相模湖までちょっとバスに乗り、JRの相模湖駅の目の前のお店で乾杯!
計画をしてくださった きのこさん、同行のぴょこぴょこちゃん、ありがとう!
次回はもっと体力つけて頑張ります!

2014年12月5日金曜日

ちょっと不思議ないちょうかな

この写真、いちょうの木が沢山ある…という風景ですが、ちょっと不思議な感じがしませんか?
いつも見慣れた風景と、ちょっと違う…?


どうでしょう…?わかりましたか?
わからない方には、ヒントの写真。いつも見慣れたいちょう並木の写真です♡


ちょっとわかりにくいかな?
カメラの角度に注目です…そう!背丈がとても低いんです!
こんな風に背丈を低く作るのは、こちらが銀杏農家だからなんです。
あ、因みに2枚目の写真は昭和記念公園のいちょう並木。立派な大木が空高くそびえていて…この季節独特の 潰れた銀杏の香りが少しばかり立ち上っておりましたが、金色落葉を踏みしめて歩く この時期 特別の感覚!やっぱり楽しいですよね♡
1枚目の写真は 武蔵境にある 銀杏農家の、お庭件農園。その広さ何と5000坪…
こんな武蔵野の素敵な場所、それも中央線の駅からそれほど遠くない所に こんなに大きな農園があるなんて、びっくりでした。
この日は俳句の方々との吟行で訪れたのですが、皆さん 感嘆の声をあげておられました。
背丈を低く作った為に、銀杏の収穫がしやすいみたいですね。全てのいちょうの木の根元には接ぎ木の跡がありました。
私達がお邪魔した時は、少しばかり地面に落ちていた銀杏もありましたが、その大部分はすでに収穫済み…という訳で、それほど銀杏臭もせず、金色落葉を思いっきり蹴っ飛ばして歩き回りました!

☆ 蹴り上げしその下にまた落葉かな

落葉って硬い地面の上に降り積もると滑るんですが、こちらは土がふかふかだったので、思う存分落葉の中を走り回り…はしませんでしたが、歩き回る事はできました!
こちらの農園ではもちろん銀杏の即売もしていたので 買って来たのですが、銀杏って新しいうちはかなり苦いですか?
買って来たばかりの銀杏にちょっと穴をあけ、茶封筒に入れて電子レンジの中に…1分くらいで弾けて出来上がり…だったのですが、苦い…
薄い翡翠色だったので綺麗だったのですが…苦い…
ところが、3日ほど過ぎてから残りのものを食べてみたら、同じ作り方でも苦くない!!
意外と作物って、新しいものは苦いものなのかもしれませんね。
新しき青き苦味って言いますか…
そうか!青春の味ですね!!

2014年11月26日水曜日

応仁の乱と銀閣寺

京都の話が出たついでに 気になる事を一つ…
京都について 色々調べていると「応仁の乱で焼失」という言葉が頻繁に出て来るんですよね…
京都の街は焼け野原になり 大報恩寺(千本釈迦堂)ただ一つが ぽつーんと残ったとか…
もしも「応仁の乱」が起こらなかったら、京都の街は 今とは大きく違った形だったのでしょうね。ま、こればかりはわかりませんが…
そもそも応仁の乱って何でしょう?
簡単に言えば、室町時代に勃発した「足利義政の後、誰かが将軍になるか」といった跡目争いに 管領家の相続争いが絡み、その配下にある全国の武士までをも巻き込んで11年に渡ってだらだらと続いた 京都を戦場とした戦いです。
時の将軍「足利義政」と言えば、銀閣寺を建立した将軍で、文化芸術に大変傾倒し、東山文化を形成するなど、日本の文化発展に多くの功績があります…が、一方では文化に傾倒するあまり、政治をないがしろにし、京都を戦火に巻き込んだきっかけとなった人物です。
応仁の乱の発端たる人物ではあれど、素晴らしい文化を育んだ功罪併せ持つ足利義政…
9歳にして家督を、15歳にして将軍職を継いだ義政は、応仁の乱の後、弟 義視が住し 戦乱で焼けたままになっていた浄土寺跡地に 自らの美意識のすべてを投影し、東山文化の真髄たる「簡素枯淡の美」を映す 一大山荘を作りあげました。
義政自身は完成まで あと3ヶ月という時に亡くなったのですが、彼が生涯をかけて 思いのままに仕上げていった東山山荘(東山慈照寺)は 江戸時代に「銀閣」と称せられ、現在に至ります。
また、ここの庭園は 義政の築造庭園の中でも現在残っている唯一の遺構です。


彼は、代々の足利将軍家が対明貿易によって集めた多くの名画や名器、墨蹟などを能阿弥とその子芸阿弥に命じて選定を試みました。また同時に、東山時代に「書院造り」の建物が成立するに伴い「書院飾り」の法式も能阿弥に命じて作らせました。(書院飾りは、後に相阿弥にいたって完成されます…)
ときに 能阿弥は、茶の湯の作法を村田珠光について学び、その珠光を義政に推奨したのですが、ドナルド・キーン著「足利義政」には
「義政は単なる気晴らしに過ぎなかったものに、将軍家のお墨付きを与え、儀式化された茶道へと発展させる道を開いたのだった。」
と 茶の湯に関する記述があり、義政は茶道にも大変な影響を与えた人物とも言えるようです。
応仁の乱でこれほどまでに京都を焼け野原にした挙句、のほほんと自分の思いのままに美を追求する…良くも悪くもぶっ飛んだ人物…歴史における この人の存在というのは、いったい何なのでしょうね…
後世の私たちは、残された東山慈照寺、通称銀閣寺を眺めながら、その歴史に思いを巡らすしかありません。


きっと今頃の京都は紅葉が最高潮でしょうね…

2014年11月17日月曜日

京都の美味しい思い出〜いもぼう

この秋は、立山黒部で地球規模の大自然を味わうことが出来たあおいみみずく。今でも心に残る あの大迫力…人って 本当に恵まれているなぁ…
「自然からの恩恵」って言葉をいつも軽く使うけれど、なんと偉大な事。
近代文明が幅をきかせるまでは 自然現象に根ざした手仕事や考え方というものが全てであったのでしょうし、それは 人から人へ丁寧に受け継がれていたのでしょう。
現在では近代化が進み、ある所では忘れられがちなのですが、古の心は日本人のDNAの中にしっかりと受け継がれているものであると思います…で、みみずくはそういったものが今でも随所で触れられる京都が好きなんですよね…
去年は京都と東京を行き来するという大変有り難い状況でした。あの時の思い出は今でもちっとも色褪せていません。楽しかったなぁ…
秋…紅葉と共に思い出す「味」…そろそろお芋の美味しい季節ですね…
いもぼう平野屋本家の 一子相伝「いもぼう」は美味しかったなぁ…うーむ…立山黒部の大自然から結局「食い気」に落ち着く…いかにも あおいみみずくらしいと言えますな^^;


去年撮った写真を引っ張り出してきました…見るだけで 思わずあの優しい味わいが思い出されてお腹が鳴ります。
お芋の中までしっかり染みた 甘めの味わい。京都の「薄味」も大変美味しいのですが、たまにはこうした少し濃いめの味付けも良いものです。
川端康成が「美味延年」と記している「いもぼう」は、海老芋と棒鱈を炊き上げた、京都で昔から食べられて来た名物料理です。
海老芋は京野菜の一つ 。海老のような縞模様がある 里芋の様な芋で、棒鱈は北海道の鱈をカチカチに乾燥させたものです。
海老芋の皮を厚く剥き、一週間以上 毎日氷水を変えながらでゆっくり芯まで戻した棒鱈を 一緒に一昼夜かけてゆっくりと炊きます。
一緒に炊くことで海老芋の灰汁が棒鱈を柔らかくし、棒鱈のニカワ質が芋の煮崩れを防ぐ…こういった素材の特性を活用し、素材が互いに助け合うといった所から「夫婦炊き」、また 北と南の食材を合わせることから「出会いもん」と呼ばれるそうです。
この「いもぼう」の味は代々書き残されたものはなく、技術と味の全てを「口伝」という一子相伝の形で伝えているのだとか…


ただ、ちょっとわからないのは、この「いもぼう平野屋」さんって、「平野屋本家」と「平野屋本店」と、円山公園の辺りに二件あるんですよね…?
同じ「いもぼう」を提供するお店なのですが、系列店1号、2号 って事でもないらしく、そこらへんはちょっと謎。まあ 色々な事情はさておいて お客さんは予約した場合には「本家」か「本店」か間違えない様に確認することが大事ですね。
今回 あおいみみずくが伺ったのは「本家」の方でした。
昔から伝わる素朴な煮物なので「洗練されたお洒落な味」…とはいかず、好き嫌いはあるのかもしれませんが、あおいみみずくにとっては「京都を思い出すと 必ずその味を思い出す」という味です。海老芋そのもののねっとり感がすごく好きだし!この食感は独特です。
夏の間は海老芋が採れない為、新小芋を使っているという事。
あおいみみずくとしては、ここは絶対 海老芋がオススメなので、秋から冬にかけての訪問の際に また訪れて しみじみ味わいたいと思います。

2014年11月10日月曜日

立山黒部アルペンルート 7 最終回〜黒部峡谷トロッコ電車編

さて、長々と書き連ねてきましたが、いよいよ立山黒部アルペンルート編 最終回!
旅行 最終日となりました。
室堂、弥陀ヶ原ハイキングでヘロヘロになった夜は宇奈月温泉に宿泊し、温泉でリフレッシュ。
下界に降りてきたので、ここで待望の日本酒を頂きました^_^
翌日、旅の最後はトロッコ電車に乗って黒部渓谷を走ります。
「トロッコ」とは、トンネルやダム等の工事現場からの土砂や石の運搬などに使用される貨車のことで、今回乗車するこの黒部峡谷鉄道のトロッコ電車は、黒部川電源開発の為の資材運搬用鉄道だったそうです。
そういう訳で、もともとは観光列車というつもりではなかったようですが、自然峡谷美を誇る秘境「黒部峡谷」探勝を希望する一般の人が絶えないため、やむを得ず…というスタンスで便乗の取り扱いをしていたそうです。当時の切符には生命の保障はしない旨の注意書きがあったとか…これまで事故が無くて何より‥^^;
現在では勿論 電源開発の職員さんや、資材の運搬もしているのですが、同時に観光トロッコも走らせていて、2009年5月からは 地元 富山県出身の室井滋さんの声で車内放送が流れています。
但し 自然環境の大変厳しい場所というのは当然ある訳で 積雪や雪崩等による被害の危険性が高い 冬期(12月〜4月中旬)は運休するようで、その間 なんと一部区間では線路や鉄橋が撤去され、トンネルの中に保管されるという事。
そんな所を現在では割と気軽に楽しめるなんて、有り難い事ですよね。


あおいみみずく達は、宇奈月駅から鐘釣駅まで トロッコ電車で車窓を楽しみながらの行程でしたが、実は釣鐘駅で とっておきの楽しみがあるのです。
それは「温泉」!
下の写真の様に、河原にお湯が沸き出ているのです!
川の水は冷たいのですが、傍らの沸き出す熱いお湯を混ぜ 自分好みの湯加減に調節し 囲いを作って足湯!
今回は自作の温泉で楽しみましたが、近くには野趣満点の露天風呂がちゃんと作られてあり、秘湯感満点!ただ あまりの野趣味満点感にあおいみみずくは さすがにちょっと…で、足湯だけ楽しませて頂きました。
こちらには温泉旅館もあるようで、ちょっと変わった旅行や温泉の好きな方は大いに楽しめるでしょうね^_^
で、一句

☆川原湯で足浸しつつ秋思かな

「秋思」というのは秋のころの物思いの事で、ちょっぴり寂しさを感じる言葉らしい…
寂しさ…はい!もの思ふ葦ならぬ「足」であります^^;


自然の空気と景色と温泉に癒されて、いよいよ旅も終わりです。
日常をかなり離れる事が出来、楽しませて頂きました。
あおいみみずくは 昨年秋は京都三昧で 歴史、文化にどっぷりと浸りましたが、今年は自然を満喫…いえいえ、せっかくの山ガール衣装を揃えたんですからね。まだ秋はもう少し残っているし、もう暫く あちこち出かけましょう…(って行っても一年経つのは速いですね〜)
立山も古からの歴史深く、大好きになりました。
人が想いを込めて作ったもの、守って来たものの素晴らしさもあり、大自然が何億年もかけて育んできたものもあり…今の時代はその両方を享受できますが 失いつつもあります。何とかして守っていきたいもにですね…そんな思いを強くした旅になりました。
最後の写真は、トロッコ電車がトンネルから出て来た所をキャッチしたものです。
ちょっとボケていますが、タイミングはバッチリでしょ♡
こうして見ると、おもちゃみたいですね。


最終回というのに感動的な言葉を書けませんが…本当に良い思いをさせて頂きました!
あおいみみずくは、膝痛・腰痛持ちで 偏頭痛持ち。おまけに日々のぐーたらが祟って体力もありません。そんな者が空気の薄い高地に行けるのだろうか…?と、かなり心配したのですが、思ったより元気に過ごす事が出来ました。
驚くべき事に、今回のツアーには92歳と88歳の方が参加されており、ハイキングには参加されませんでしたがアルペンルートはしっかり踏破されていました。
いくつになっても 前向きに 知らないもの 知らない事にチャレンジする…その姿勢は素晴しいですね。驚くと共に 感動しました。あおいみみずくも頑張ります!
この旅はとても心に残るものになり、全てに本当に感謝です!
ご一緒したぴょこぴょこちゃんにも感謝♡

これにて 終わり

2014年11月3日月曜日

立山黒部アルペンルート 6 〜弥陀が原編

天狗平のバス停からは少しの時間 バスに乗り、弥陀ヶ原ホテルへ。
こちらで昼食だったのですが とても美味しいステーキランチでした!
今回のツアー、なかなか食事が豪華です!
とても美味しいお肉だったので、本当はワインでも頂きたかったのですが、こちらは高地なので酔いが早く回るという事と、昼食後、さらに弥陀ヶ原湿原を1時間半ほどハイキングという事でしたので 断念しました。残念…
こちらのホテル、目の前には富山平野が広がり、晴れた日には富山湾のイカ釣り漁船の漁火が見える日もあるとか…
もちろん弥陀ヶ原湿原には 秋は草紅葉、初夏にはワタスゲが一面に咲くという事。星空もきっと綺麗でしょうね。うん、次来た時はこちらに泊まろうかな?


弥陀ヶ原高原は、標高約1600m〜2100m 南北2km 東西4kmに渡って広がっています。
ラムサール条約湿地に登録された 木道が敷かれた湿原には「餓鬼の田」と呼ばれる池塘が沢山点在しています。ラムサール条約の正式名称は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、 湿原や干潟、湖などの湿地及びそこに生息・生育する動植物の保全を目的とした国際条約で、「立山弥陀ケ原・大日平」は日本国内では最も標高の高い所にある登録地となりました。
木道をゆっくり歩きます。これくらいの標高になると、ちらほら「木」も生えていて、また室堂とは全然違った情景。
この日はちょっと曇っていて少しモヤが出ていました。それがまた良い風情…


下の写真は「池塘」の写真です。
「池塘」とは湿原がつくられる過程で堆積(たいせき)した泥炭層のくぼ地にできた池です。
弥陀ケ原の池塘の深さは20cm〜30cmくらいで 池の中にミヤマホタルイやモウセンゴケなど高山植物が育っています。
この池塘の形状が苗を植えた水田に似ているという事で 地獄に落ちた亡者が飢えをしのぐため耕作している水田に例えられ「餓鬼の田」とも呼ばれているそうです。


こちらには40年ほど前まではおよそ3000もの餓鬼の田があったそうですが、年々減っていて、現在では約1000ヶ所にまで減少したそうです… 地球温暖化や酸性雨の影響かもしれないという事。土壌の酸性化により、針葉樹の立ち枯れが増え、地下水を養う森林の力が弱まり 年々乾燥化が進み、池塘の土手を固める苔も生えず 土手が崩れる度に水が抜けたり、隣の池塘と合体したりして9000年かけて形成されて来た池塘が僅か40年ほどで半分以上消えてしまったという事で…
影響は餓鬼の田だけでなく 周辺に生育していたヌマガヤなどが徐々に消え、替わってチシマザサなど乾燥した湿原でも育つ植物が急速に分布域を広げ 湿原は草原へと姿を変えつつあるようです。
長年にわたり培われて来た自然の形ですが、失われる時は一瞬です。
自分たちが生きている時代に 失われたもの 失われつつあるものが本当に沢山あります…

次回 立山黒部 最終回です

2014年10月26日日曜日

立山黒部アルペンルート 5 〜 御来光・室堂 編

朝 4:40に モーニングコールが鳴りました!
天気も良く 山の稜線に雲がかかっていない…御来光が拝めるようです。
月によって見られる確率が違うらしいのですが、9月は約3日に1回位の割合だとか。本当にラッキーでした。
集合時間が5:10ということで、慌てて身支度をすませ ロビーに駆けつけた あおいみみずくとぴょこぴょこ。寝不足なのですが ワクワク感でそんなものは吹っ飛んでおります。
かなり寒いということで、ホテルの各部屋にある毛布を持って行っても良いという事でした。
ホテル直結のトロリーバスに乗り、約10分…大観峰へ到着。
東の空は晴れ渡り、絶好の御来光日和です。嬉しいなぁ…
着いたばかりの時には暗かった空がどんどん明るくなり、期待が高まります。
どこからお日様が顔を出すのでしょうか?日の出る場所は 毎日少しずつ変わって行くようです…

いよいよ…本日は 後立山連峰 鳴沢岳付近より日の出です!


太陽の威力は凄いですね!
お日様が顔を覗かせた途端、今まで寒かった空気がさぁっと温かくなりました。
光が当たった所は確実に熱を感じます。
昨夜は電灯も何もない真っ暗闇の室堂でした。闇の底っていう感じで、方向など全くわからないくらい…大変な恐怖を感じました。
太陽が昇った途端、全てがはっきりと認識できます。
太陽というものは本当に有難い…光が全てのものに分け隔てなく 降り注ぎます。


御来光から戻り 朝食を美味しく頂きました^o^
ホテルをチェックアウトしたら、いよいよ現地のネイチャーガイドさんに連れられて 室堂から天狗平までハイキングです。この為に 山ガールの装備を揃えたあおいみみずく!
写真の中央に写っているのが天狗平のバス停です。望遠レンズで写しているので近く見えますが、実際は結構 起伏に富んだコースです。約2時間の高原歩き…
下界には雲が広がっているようですが、高地は快晴!こういう風景ってあるんですね…
ツアー参加者の皆さんと一列になってゆっくり歩きます。先頭はネイチャーガイドの方。マイクで尾根の説明や出会った花の名前などを教えてくださいます。我々はそれぞれがお借りしたイヤホンをつけているので、縦に長くなって歩いていても ちゃんと説明を聞く事ができます。これは有難いシステムですね(^-^)
春は這松の下に雷鳥が見られるという事でしたが、今の時期は滅多に見られず…また春に訪れたいな…
ハイキング中に 剱岳が見えました。
剱岳はかなり本格的な技量を必要とする山。下手をすると命を落とす危険もあるという事で…あおいみみずくの様な なんちゃって山人には無理ってもんです^^; 
あんな岩場を登るんですね…


ハイキングコースは大方整備はされているのですが、途中 ちょっとした岩場みたいなヶ所もあり、思った以上に脚を使いましたが、怪我もなく 無事に天狗平のバス停に到着しました。
この辺りは「雪の大谷」として春によく話題になる所です。
ロータリー除雪車によって除雪された20m近くにもなる雪の壁の中を歩けるイベントは 毎年TV中継されるので、ご存知の方も多いと思います。
20mというと、10階建てのビルに相当するほどの高さだそうで、かなりの迫力でしょうね…
4月中は除雪車の実演も見られるという事で、それも見てみたいものです。

更に続く…

2014年10月20日月曜日

立山黒部アルペンルート 4 〜 室堂散策編

立山連峰を映すみくりが池


夕焼け…茜に染まる雲海


夕陽に輝く吾亦紅


この景色に合う言葉がみつからず…
とにかく素晴らしかった 室堂での夕焼け散歩…心に焼きついています。
大伴家持が詠んだ
「立山に降り置ける雪を常夏に見れども飽かず神からならし」
という短歌を想います。この時代は 「神様のいらっしゃるこの山に土足で踏み登る事は…」と、山に入る事は慎み、山麓に祠を建てて 伏し拝むのみだったそうです。
万葉の時代から 尊い山として崇められてきた立山…現代ではこうして立つことができます…
散歩の途中、地獄谷と呼ばれる 硫黄が吹き出ている場所がありました。風向きによって鼻に付く臭いがします。
この臭いは3月11日の東日本大震災後に よりきつくなったということで、やはり日本の地下では 目に見えなくとも あちこちで歪みが起こっているのかもしれませんね…
地獄谷の近くにあるのが「みくりが池温泉」
みくりが池温泉は 日本一標高が高い所にある温泉で、宿泊もできますし、9時〜16時までは日帰り入浴も可能だそうです。勿論 源泉100%で 白い濁り湯とのこと。お風呂の窓からは 大日連山が望めるのだとか。
絶景の夕焼け散歩中、そんな みくりが丘温泉辺りから 風に乗ってオカリナの音が…澄み切った空気を震わせて物哀しく響きます…何の曲でしょう…
「また君に恋してる」
…哀愁漂い…良しとしましょう。ただし この地での この曲のイメージとしては 坂本冬美というより ビリーバンバンですかね…^^;
残念な事が一つだけ…満天の星空を見てみたかったのですが、夜はガスってしまい見る事ができませんでした。それだけが心残り…
夕食後、御来光ツアーに申し込みました。
ツアーが決行される事になれば明朝4時40分にお部屋のモーニングコールがなります。
天候が悪ければ鳴りません。さてさて…
つづく

2014年10月15日水曜日

立山黒部アルペンルート 3 〜 黒部ダムから室堂編

さて、黒部ダムを後にしたあおいみみずくとぴょこぴょこ。
標高1455mの黒部湖から標高1828mの黒部平まで、平均勾配27° 最大勾配31°という「黒部ケーブルカー」に乗って向かいます。こちらのケーブルカーの「最大勾配角度 31°」というのは日本第2位らしいですよ…で、なんと1位は高尾山!わぁ!高尾山 勝ったー!…??
自然環境保護と 雪害防止の観点から 全線 地下にある為、何の景色も見えず…という このケーブルカーを降り、その後は立山ロープウェイに乗り継いで 一気に大観峰 標高2316mへ。
このロープウェイ、実は始点 黒部平 から終点 大観峰 まで支柱が一本も無いんですよ…目前にはぶらーんと撓んだロープがあちらの山まで…これが文字通り命綱ってことですよね…怖(>人<;)
添乗員さん曰く「これまで事故は一度もないし、こないだロープを架け替えたばかりなので 大丈夫です!」…
とは言え…


さてさて 恐怖のロープウエイは無事に大観峰に到着。ここから室堂までは もう少しです。
もし明日 御来光が拝めそうだったら ホテルから ここ 大観峰まで送迎して頂いて この地より朝日を見るということ。( 因みにこれは希望者のみ。ツアー代金に含まれず、自己負担2100円也)
大観峰で 山の景色を暫し楽しんだ後は いよいよ今日の目的地。標高2450mの室堂へ!
室堂の駅は本日宿泊する 日本で最も高い所にあるリゾートホテル「ホテル立山」に直結しています。
立山トンネルトロリーバスに乗り 暗いトンネルを通り抜けるまで10分ほど…
いよいよ着いたぞ〜!別天地!
高木が生育できる限界点 (森林限界点) を超えているので、周りに背の高い木は見受けられません。ホテルも広い原野にぽつんと立っている印象…
こんな風景、見たことない…
ホテルの背景に写っているのは立山の主峰で「雄山」という標高3003mの山なのですが、頂上をよく見ると 建物が建っているのがご覧いただけると思います。
これ、神社なんですよ。雄山神社と言います。
7月1日〜9月30日の山開きの期間中は神主さんが常駐していて 御朱印も頂けるとか。


立山は 富士山、白山と並び 日本の三霊山の一つです。
江戸時代から この地の多くの村では、男子は15歳又は16歳になると成人儀礼として集団で「雄山」を登拝する風習があり、この立山詣りで一人前と認められたんだそうです。
今でこそケーブルカーだのロープウェイだので室堂までは労せず来ることができ、そこから雄山山頂までは2時間半ほどで登ることができるようですが、勿論 昔はそんなものは無かったでしょうし…大変だぁ…
因みに「立山」というのは 一般に、大汝山・雄山 ・富士の折立 の総称で「立山に登る」というのは「雄山に登る」という事を指し、「立山」という名前の山は存在しません。
それはそうと…
こんなポテトチップスも見たことない…
気圧が低いので、パンパンに膨らんでいます。気圧の変化で膨らむのだから、台風の時にも 実は我家で密かに膨らんでいるのかも…人間は…?内臓は膨らまないにしても、腸に溜まったガスとかは膨らんでそう…気のせいかな?
あ、因みにしろえびは富山の名産です。富山は山もあり海もあり、自然いっぱいですね。


室堂では ホテル立山のスタッフの方が ホテル周辺を案内してくださる自由参加のイベントがありました。
出発時間は月によって変わりますが、9月は16時30分からで、宿泊者は無料で参加できます。
40分ほどということだったので あおいみみずくも頑張って参加しましたが、草紅葉で色づく山並みを見ながらの みくりが池周辺の散策では本当に心に残る絶景に出会えました。
湖面に空と立山連峰を映す みくりが池…夕焼けの雲海…輝く吾亦紅(われもこう)…
次回につづく♡

2014年10月9日木曜日

立山黒部アルペンルート 2 〜 黒部ダム編

東京駅で無事に添乗員さんと会う事ができ、チケットを頂きました。
今回同行の ぴょこぴょこちゃんも到着!
これから長野新幹線で上田まで行き、その後 バスで大町温泉へ。「くろよんロイヤルホテル」で昼食をとり、その後 扇沢に向かいます。
新幹線で軽井沢駅を過ぎた辺りから 旅の気分はますます膨らみ…
軽井沢かぁ…アウトレット行きたいなぁ…いやいや 今回はあくまでも自然満喫の旅です!
ところで、今回の旅は 初日の朝食と最終日の夕食を除いて 食事は全部ツアーに含まれておりました。
あおいみみずく、ツアーで旅行するのは初めてです。参加者全員で同じものを食べるというのも 考えようによっては 「同じ釜の飯を食う」って感じで面白い経験。地域の名産品が出るのかな?楽しみましょう。
初日のお昼は「黒部ダムカレー」…これから向かう黒部ダムをイメージしたカレーです。
調べてみると、この手のカレーは黒部ダム周辺の多くのレストランで提供されていて、それぞれのお店ごとに独自の工夫を凝らしていらっしゃるようで…
今回いただいたカレー…
ルーは、リンゴジュースや杏ジャムを加えて煮込んでから4日間寝かせて熟成させたものらしく、ちょっと酸味のある奥深い味わい。
黒部峡谷の森をイメージしたサラダ、黒部の太陽をイメージしたポーチドエッグ、ダムの堤防は大町産の古代米入り、そして黒部湖遊覧船に見立てたポークカツ…*\(^o^)/*
ホテルメイドのカレーは上品で奥深い味わい。
うん!この黒部ダムは美味しい!
最後はコーヒーなぞいただいて…この山登りはちょっぴり優雅な予感♡


さて、昼食後はバスで「扇沢」へ。
扇沢から トロリーバスにて 関電トンネルを通り抜けると いよいよ黒部ダムです!
なんだか黒部ダムって大変な秘境にあるイメージだったのですが、こんな感じで現在ではあっという間に着いてしまいます。
ここは関西電力によって建設された 堤高186m全幅492mの日本一高い巨大ダムで、富山県で最も高い構築物でもあります。建設現場があまりにも奥地にあったので、初期の工事は馬やヘリコプターで資材を輸送するというものだったそうで 作業ははかどらず、ダム予定地までトンネル (現在の関電トンネル)を掘る事を決めました。しかしトンネル内の破砕帯から大量の冷水が噴出し、死者が多数出る 大変な難工事となったそうです。
そこで 噴出する水を防ぐべく「グラウチング」という当時では最新鋭の技術が導入され、その結果 9ヶ月で破砕帯を突破してトンネルが貫通したものの 労働災害による殉職者は171人にも及んだという…世紀の難工事黒部ダム建設…
この トンネル工事の苦闘を木本正次さんが「黒部の太陽」という小説に著し、これは映画やドラマにもなったようですね…
ダム本体の建設も相当大変だったでしょう…展望台から見ると ダムに対して人が本当に小さく見えます…


さて、現在ではトロリーバスで労せずに行くことのできる黒部ダムですが、そこから先が 大変でした。
トロリーバスの停留所はトンネルの中。勿論 何も見えません。
ダムの全景を見渡せる展望台までは 220段の階段を上る必要があるのです。
この地まではバスに乗って来たので 標高の事はあまり意識しなかったのですが、実際 ここは標高1470m…という事で、階段も ゆっくり上らなければ かなり息がきれます。
雄大な景色を目前に 一目散に駆け上がりたいところですが、慌てると危険です…って言ってる側で、ぴょこぴょこ階段駆け上がる…^^;
ただ 220段登るのが困難であれば 階段をちょっと下り 連絡通路を経由して 直接ダムのえん堤まで行けるらしく 雄大な見晴らしは期待できないものの それなりには楽しめるようです。


黒部ダムでは毎年期間を決めて観光放水が行われます。
今年は6月26日から10月15日までの期間。毎秒10立方メートル以上も吹き出す水は大迫力!
期間と時間が限定されているので要チェックです。
で、一句

☆放水に舞い立つしぶき虹をかけ


次回へつづく…

2014年10月4日土曜日

立山黒部アルペンルート 1 〜 持ち物編

今年の秋は暑さが少なく近頃は天気も安定しておりましたが ここに来て台風の近づく気配…
あぁ…あれからもう10日ほど経ってしまったんだなぁ…
そうです!ちょっと前になりますが あおいみみずく山ガールデビューいたしました…(ガール…^_^;?)
昨年の秋は京都三昧で 文化の香りをとことん堪能!といった感じだったのですが、若い (?) うちはできるだけアクティブに…という訳で 今年は立山黒部アルペンルート!9月21日〜23日の二泊三日でありました。
あの時も ちょうど台風 (16号) が発生し、このままだと立山直撃か…と思われたのですが、そこは日頃の行いが超良いみみずく。神風が吹いたのか何なのか、台風は当初の予想とは全く違って 大陸方面に大幅にずれた進路をとりました。その時に もともと立山付近にあった雲を巻き込んで持って行ってくれたのでしょうか…三日間とも最高のお天気で とても楽しい旅になりました。
あおいみみずく 正真正銘 山ガールデビューですので、シャツにTシャツ、ジャンパー リュックetc…上から下まで ほぼピッカピカのおニュー^o^まるで小学校の入学式って感じ。
出発の前日はワクワクして眠れず…
2045mの高地なんて滅多に行ける訳ではないので、今回この立山シリーズのBlogでは 記録として持ち物の詳細も記しておきたいと思います。


出発日は9月21日。まずは持ち物。
☆現金…必要最低限 小銭も がまぐち (京都 三条付近で買ったもの♡) に準備
☆クレジットカード…今回は交通機関の電子マネーもついている Suicaのみ
☆保険証…高山病で病院に搬送されない事を祈る…
☆宿の予約表や切符…今回は添乗員さんが一緒だったので、切符は現地で渡されました。
☆携帯電話…なんと 室堂でも黒部でも電波が通じました!みみずくは スマホではありませんが…
☆カメラ…フィルムを持って行かなくても良いのは嬉しいなぁ…
☆カメラの充電器…人によっては携帯電話の充電器も?
☆メモ帳とボールペン…俳句を書き留めます
☆サングラス…紫外線が強いですからね…おまけにみみずく ちょっぴり白内障…
☆ミニライト…迷子になったら困るし…熊を威嚇する?
☆腕時計…アルペンルートは乗り継ぎが多いので… ツアーの場合は特に 時間厳守!
☆水筒…立山周辺では湧き水がたくさんあって飲むことができます!美味しいです!目印として蓋にヒヨコのシールを貼りました
☆ビニール袋2〜3枚…ゴミ袋などに使います
☆のど飴…高地なので、かなり喉がカラカラします
☆バンドエイド・目薬・頭痛の薬などの医薬品…これは重要!特に頭痛のお薬
☆リップクリーム…高原なので、唇が乾燥して かなり剥けます
☆化粧品…UVケアのもの。侮るなかれ 紫外線
☆マスク…念のため
☆手拭い…日本手拭いは色々使えて便利。小さなハンカチは失くしそう…
☆下着・靴下など…秋の高地なので、ユニクロのヒートテックのキャミソールと長袖。靴下は 厚手の山用のもの
☆長袖Tシャツ…綿だと汗の乾きが悪いので 冷えます。登山用の化繊が良いようです。
☆半袖襟付きシャツ…登山者が良く着ている 所謂チェックのアレです。
☆登山用パンツ…濡れても乾きやすい登山用のものです。
☆登山用巻きスカート…必要ないって?でも ちょっとくらいお洒落したいし…^_^;そんなに重くないから…
☆タイツ…現地でハイキングをしたり 雄山登山をしようといった場合、これは絶対 ワコールのスポーツ用テーピングスパッツ「CW-X」がオススメ!みみずくの腰と膝を守りつつ、筋肉痛も 和らげられる優れもの!この威力には感動しきり!
☆ベスト…カメラのレンズを入れたり貴重品を身につけたりと、ポケットの沢山ある山用のもの。
☆カーディガン…ウールの薄手。寒さには 重ね着で対応
☆帽子…高地なので 降り注ぐ直射日光。かなり紫外線が強いです
☆手袋…可愛いカラー軍手。ハイキングの時、御来光見学の時にも活躍。
☆雨具…高い場所だと風が強くて傘がさせないと聞きました。なので 今回は、台風中継でアナウンサーがよく着ている登山用雨合羽の上下を用意。ゴアテックス製はちょっと高価で…うーむ…パス!
☆折り畳み傘…今回は迷った挙句 持って行きませんでした。でも ちょっとした雨ならば、雨合羽を着るのも面倒なので あると便利かも。風が強い場合はNG
☆ジャンパー…購入した雨合羽のジャンパーが蒸れるので 普段使いには兼用できず、別に持って行きました。山歩きには通気性が重要…やっぱり雨具はケチらずゴアテックスにすれば良かったかなぁ…兼用できて荷物も少なくなるし…
☆首に巻くタオル…汗拭きにも防寒にもなる優れもの。日本 今治製!
☆トレッキングシューズ…底の厚いスニーカーでも可。履き慣れたもの
☆リュックサック…ハイキングする時に使います。万が一 迷子になったら捜してもらえるように 笛のキーホルダーを つけました
☆鞄…これらを入れます…ワクワクする〜 *\(^o^)/* 
…で、かなり散財….
高地なので寒いかな?と思いきや、晴天続きで直射日光が かなりきつく むしろ暑かったです。
雨だと どうなのかな?暑さ 寒さには薄手の服を重ね着して対応するのが良いようです。


忘れ物は無いかな?ま、今回はホテルに泊まるから 洗面具とかパジャマとかは持って行く必要ないし…あとは何とかなるでしょ。

☆野分け逸れ準備万端いざ行かん

と、朝 俳句になってないような俳句を詠み 東京駅へ向かったあおいみみずく。
長野新幹線で上田まで行き、バスで 大町温泉を経由しアルペンルートの玄関口、扇沢に向かいます。同行するはぴょこぴょこちゃん。
いよいよ本編 次回に続く〜!

2014年9月30日火曜日

高尾山 薬王院からリフトで下山

さて 高尾山山頂から帰る道、薬王院にご挨拶という気持ちもあったので、あおいみみずく達は1号路「薬王院参道」を選びました。
山頂からケーブルカーやリフトがある高尾山駅までは下りで約20分ほどかかります。
その道すがらにあるのが薬王院。
行基の開山以来「薬師如来」をご本尊としていた高尾山ですが、栄和年間(1375〜1379)に京都「醍醐寺」の俊源大徳の祈請によって「飯縄大権現」を守護神として奉り、以来 これを本尊としてお祀りされているようです。
不動明王の化身である飯縄大権現は 戦国時代の世に武将の間で、優れた妖術を持つとして熱い信仰を集めたようで、武田信玄は 飯縄大権現の小像を懐中して守護神としたと言われていますし、山形県上杉神社に遺される上杉謙信の兜の前立には、飯縄大権現の尊像が祀られているそうです。
そんな飯縄大権現の眷属(随身)とされているのが天狗様…
古来より衆生救済の利益を施す神通力を持つとされ、高尾山は「飯縄信仰」と共に「天狗信仰」の霊山としても知られているのです。
また 高尾山は修験道根本道場として知られていて、今でも山伏修行が随時行われているのだとか!
昔は山伏が深山幽谷に籠もって難行苦行を重ね、やがて高尾山の霊気と融合し、呪力、験力を体得した大先達となり、その姿が天狗と同一視されることも多かったという事です。
そして山伏と言えば法螺貝。あおいみみずくも吹いてみたいなぁ…
あ、スミマセン…


怒られちゃいました…(^◇^;)
さて、薬王院を後にして舗装路をもう暫く歩くとケーブルカーの駅。その先がリフトの駅です。
登山では 登るより下る方が危険だと言われます。また かなり前に見たTVのダイエット特集で、引き締まった脚を手に入れるには、駅の階段を上るのではなく、下る方が効果があがるというような事を放送していました。確かにマラソンなどで筋肉痛を起こした方々は、坂や階段を下る事に難儀しているように見えます。
この様に ただでさえ下りは大変なのですが、みみずくは下りに舗装路を選んだ事が良くなかったらしく、足の親指の爪を痛めてしまいました。
こちらの舗装路はかなり急な坂道になっています。自然道であれば、石でゴツゴツしていたり、アップダウンもそれなりにあるのでしょうが、1号路は舗装路をとにかくまっすぐに下るのみ。
あおいみみずくは以前も書きましたが、足の幅が人並み外れて細いのです。日本人の足幅はEサイズ。人によってはEEとかEEEとか…あおいみみずくはAです。日本で普通に販売されている靴では幅がゆるゆるで、中で足が滑ってしまうので タウンシューズは足に合わせて作ってもらったのですが、トレッキングシューズまでは…
厚い靴下を履いた上で普通の幅のものを履いていたのですが、それでも大変急な坂道により 靴の中で足が滑って前に行ってしまい、全体重が爪にかかるような状態になり…つまり バレリーナが爪先立ちしている様なイメージ…紐をきつく縛っておけば良かったのかもしれませんが、後の祭り…そのうちに何かにちょっと触れただけでも痛くなりました。(登りは快適だったんですよ!)
横向きにヨチヨチ降りるか、他の山路を使えば良かった…
何とかリフト乗り場に辿り着いたものの、これではとても下までは行けません。
という事で、あおいみみずくはリフトで下山する事にしましたが、友人は力が有り余っているという事で 歩いて下山。麓で落ち合う事にしました。
こんな訳で、1号路は登りは良いが、下るべきではないという結論。


リフト乗り場は案の定 長蛇の列…40分くらい待ったでしょうか。ようやく乗り込み下山できました。リフトはちょっぴりスリルがあって、眺めも良く 楽しかったですよ。
ここはあくまで練習ですからね…無理しない無理しない…^_^;
実際にリフトに乗っている時間はあっという間だったのですが、待ち時間が長かったので 友人は随分前に下山し 待ちくたびれていた様子。ごめんなさいねm(_ _)m
でも とりあえず事故もなく 天気にも恵まれ お参りもでき、良い練習になりました。
さあ、次はいよいよ立山黒部アルペンルートです。
標高 約2500mで宿泊とトレッキングという これまで体験した事のない世界の扉を開く訳で、ちょっぴり不安ではありますが、好奇心の方が勝っております。
俳句もたくさん作れるといいな…
頑張るぞ〜!

(追記)
先日 2014年 9月27日 木曽の御嶽山が噴火し、大変な人的被害が出ております。
あおいみみずくは9月23日に立山から無事に帰って来ております。
場所は違いますが 自分も 天気予報を毎日確認しながら 山登りを楽しみにワクワクしていました。
その時の気持ちを重ね合わせ、今回の事故は本当に胸が詰まります…

2014年9月24日水曜日

高尾山頂も人の波

続き…
さて、稲荷山コースにて頂上を目指したあおいみみずく一行。
標高599mという事なので、それ程大変ではないとは思うのですが…
確かに空気が薄いとか気圧が圧倒的に低いとかではないのですが、それなりに大変ではあります。
麓から登る為の登山道は整備してある所がほとんどでしたが 全部というわけではないので、やはり軽めのトレッキングシューズを履いて行った方が良いと思います。また、コースによって短い距離を一気に登らせるものや、ある程度緩やかな路をゆっくり登らせるものを選ぶ事は出来るのですが、今回みみずく達が選んだ緩やかなコースにしても、木の根だらけの歩きにくい場所や 長く連なる急勾配の階段なども随所にあり、舐めたものではありません。辛い時は、本当に一歩一歩登る感じ…で、一句

☆ 一歩づつ一歩づつ山登りけり

う〜ん、人生にも通じるなぁ…あ、「山登り」は夏の季語なので、旬の句にはなりませんが…
ところで高尾山は今ではすっかりハイキングコースとなり、ケーブルカーの終点ではビアガーデンなども営業されておりますが もともとは信仰の対象である霊山で、山中の自然林の中に 山岳信仰の飯縄大権現を奉る「薬王院」の諸堂が点在し 深遠な山容を形成しています。
「薬王院」は 正式名称「高尾山薬王院有喜寺」と言い、744年 (天平16年) に 聖武天皇の勅令により東国鎮守の祈願寺として「行基」により開山され、現在は真言宗智山派の大本山を成すという 大変に由緒正しきお寺です。
また 高尾山は 鳥や草木の種類が豊富なので「大自然の宝庫」といわれていますが、これは高尾山が暖帯系の常緑広葉樹林と温帯系の落葉広葉樹林の境目にあたり 植物の種類が多い事と、薬王院の 浄心門の近くに「殺生禁断」の碑があるように、あらゆる殺生を厳しく戒めるなど宗教的に保護されて来た事によるものなのです。
信仰の山 高尾山…現在1号路と呼ばれている路は もともと 薬王院に参る表参道として整備されたもののようです。
下の写真は今回、下りの際に使った1号路で撮った「たこ杉」の写真です。
この参道を造る際に この巨大杉の根が邪魔になり 切り倒すしかないとなった時、根がタコの足のようにグルッと後方に曲がり参道が無事開かれたという言い伝えがあります。


自然の宝庫高尾山…ヤブ蚊が多かったなぁ…それと ちらほらスズメバチ…>_<
蚊に関しては、今年は特に怖いですよね…代々木公園や新宿中央公園に遊びに行って 蚊に刺された方が、デング熱発症前にこちらに遊びに来ているかもしれない…
それからスズメバチ!友人はきちんと白い服を着ていたのですが、背負っていたのは黄色と黒のツートンカラーのリュックサック。これに反応したのかどうなのか 結構絡まれていました。
みみずくは後ろから見ていたのですが、目の前をフイっと横切ったスズメバチが、彼女のリュックに反応して (いる様に見えた… )通り過ぎてから戻って来て 彼女の回りを暫く飛んだりしていましたから…攻撃隊ではなく どうも偵察要員の蜂だったようで 何もせずに去って行きましたが、ちょっとドキッとしました。
すると 私のすぐ横を登っていらした見ず知らずのご夫婦が立ち止まり リュックをゴソゴソ…そしてご親切にも
「虫除けスプレーお持ちですか?よかったらこれ、お使いになりませんか?」と、声をかけてくださいました。
山はこういった親切がそこここにあります。ちょっとした連帯感でしょうか?嬉しいですね。
今回はうっかり虫除けスプレーを持って行くのを忘れたので、今後は準備しなければ…蚊だけでなく、蜂にも少し効果があるかもしれませんし…
あおいみみずくは青系統のチェックのシャツにくすんだピンクのリュックといういでたち。スズメバチには絡まれませんでした…が、友人は3回くらいかな?周りを警戒飛びされてましたので、科学的ではないのかもしれませんが 黄色は危険かもしれません。花の色と勘違いするのでしょうか…?黄色と黒のコンビが駄目なのか、それとも友人がいい匂いを発していたのか…化粧品か整髪料に花の成分が含まれていたのかしら…?
スズメバチはこれから11月初旬くらいまでがピークです。気をつけなければいけないですね。


結構難儀をし、高尾山のお花など愛でながら…なんて余裕もない山登りでしたが、頂上から見た眺めは良かったです。晴れていたので新宿の高層ビル群は勿論、スカイツリーも見えましたよ♡サスガ634m!高尾山の599mより高いんだ…上の写真、中央付近にうっすら写っているのですが 判るかな?
ただ 頂上はまたもや人の波…1号路から6号路、稲荷山コース、全てのコースの終点ですものね…考えてみたら 高尾山口の駅にいらした方がほとんど目指している場所ですから…それにケーブルカーやリフト乗り場で並んでらした方々の多くも来てらっしゃいますし …いやはや 凄い混雑。
お腹空いたし、腰掛けてパンでも…と思ってみたものの、座れそうな所は何処にも見つけられす…あ、ちょうど立ち去る人発見!石組みの所に腰掛けられたので、パンをかじる…何処からともなく…ではなく 目の前からステーキを焼く匂いが…四人で登られたのかしら?山用の小型バーナーにフライパンを乗っけて厚切りステーキを焼いています。まな板を取り出し 肉を切り分け…サラダにするのかな?胡瓜切ってる…バーベキューですね…うーむ…。その隣では別のグループの方々がやはりバーナーにお鍋乗っけて ラーメン作ってます。山頂の澄んだ空気が…なんて考えてたら駄目ですかね…山頂で料理をしてはいけないなんて規則はなさそうですし…でもちょっと複雑…火には気をつけて!
また、山頂に何件かあるお食事処はどこも長蛇の列。かき氷屋さんの前は特に凄い!
苦労して登ったのですが、ちょっとだけ眺めを楽しんで、そそくさと下る事にしました。
そんなこんな…時代は流れ 霊山の感じはかなり薄まってますね…
更に続く…