2014年8月29日金曜日

ピアノ研究会

この所、すっかり秋の気配ではありますが、ちょっと前までは湿度たっぷり 日本の暑さ真っ盛り…そんな8月23日、大泉学園にて あおいみみずくがいつもお世話になっている先輩の生徒さん達と合同で、ピアノ研究会を行いました。
このホールは大泉学園駅のすぐそばにあり、キャパシティーも170名程と、 研究会にはちょうど良い大きさ。音の響きも良いので、ちょっとしたコンサートにはもってこいの場所だと思います。
使用料金も手頃なので 大変人気があるという事。特に土曜、日曜の使用は人気が集中するらしく 一年前からの予約だったそうです。今回は 先輩が何度か抽選に足を運んでくださって確保できたのですが、そうして苦労して押えて下さったホールを、あおいみみずくの生徒達も利用させて頂く事ができて 本当に有り難かったです。
プログラムは
スーザ「ワシントンポストマーチ」
ドビュッシー「ゴリウォークのケークウォーク」
ハチャトゥリアン「剣の舞」
ベートーヴェン 「ピアノソナタ悲愴 第2楽章」
ドビュッシー「二つのアラベスクより 第1番」
本田美奈子〜生徒編曲「風のうた」
ベートーヴェン「ソナタ第7番 第1楽章」
ショパン「エチュード 作品10の4」
リスト「波の上を渡るパオラの聖フランシス」
ショパン「バラード第4番」
でした。
折角のホールなので 今回はあおいみみずくも先輩との連弾で、ラヴェル作曲の「マ・メール・ロア」を演奏し、楽しい時間を過ごしました。


暑い最中…しかも夏休み期間中という事もあり、全員参加型ではなく 希望者のみ という 小さなコンサート。
今回の出演者は 中・高生、社会人、主婦…それぞれ。この日の為に 皆さん本当に一生懸命練習を積みました。
練習時間を作るのも 体調を整えるのも大変だったと思います。暑い最中、それぞれの方々にそれぞれの苦労があった事でしょう。
現在 ピアノを弾く環境に無い方も、毎日スタジオを借りて練習したと聞きました。お盆休みを ひたすらピアノの特訓に当てたという方もいらっしゃいました。
そこには苦労を超える「自らがピアノが弾ける」という喜びがあり、何と言っても 皆さんの この一回の音楽会に真面目に取り組んでいる姿が胸を打ちました。
ピアノは彼等の人生において長い時間を共にしている大切なもの…
そして、演奏が終わった後の 満足感に溢れた 何とも嬉しそうな顔!
こうして本当に音楽の好きな方々に囲まれて 嬉しい限りです。
みんな本当に立派でした!
ところで みみずくも 今回は かなりの回数 連弾合わせをしました。先輩は何事にも本当に真剣に取り組まれる方なので、みみずく比で大変でしたが、考え方を含め 良い勉強になりました!ありがとうございました。また機会がありましたらご一緒できれば幸いです♡ ただ 今回はアンコールまでは考えていなかったので…もうひと頑張りすれば良かったかな…^_^;
思い返せば、あおいみみずくもまた、小さい時から今日まで 色々な方々にお世話になってここまで来ました。
隙あらば怠けようと目論むみみずくが 今こうして音楽に携わっていられるのも、これまでお世話になった方々あっての事ですよね…感謝せねばなりません…
本当にお陰様で 楽しいことたくさんです!ありがとうございます*\(^o^)/*

2014年8月23日土曜日

京都 北村美術館は想像力必須

あおいみみずく、俳句を始めて約2ヶ月。図書館で季節の名句の本を借りて来て ぽそぽそ読んでいたら、同じ結社の姉弟子の方が 本当にご親切にも 沢山の俳句本を送ってくださいました。なんと有り難い事!で、只今「ほー!」「へー!」の真っ最中!
もちろん今だに超初心者ではありますが、俳句というのは少ない言葉の向こう側に大きな世界を感じ取る芸術であるのではないか…という事を、朧げながら感じて来た今日この頃です。
少ない手がかりで、多くの事を読み取る…という事に、京都でお邪魔した北村美術館の事が思い出されました。

京都には沢山の美術館があり、それぞれが本当に個性的です。
中でも、実業家で茶人であった北村謹次郎の蒐集品を保存するために1977年(昭和52年)に茶道美術館として開館された「北村美術館」は、特に個性的だと思います。
大文字を真正面に見据え、賀茂川と高野川が合流して最も川幅が広くなった鴨川の西岸にある美術館。このあたりは頼山陽が「山紫に水明らかな處」と誉め讃えた京都きっての景勝地でもあります。
下の写真は あおいみみずくの先輩が撮ったお写真です。お借りします!


収蔵品の中には 与謝蕪村「墨画淡彩鳶鴉図」や、野々村仁清「色絵鱗波文茶碗」など、茶人でなくても興味をそそられるものもあるのですが、こちらの美術館の醍醐味は、春季 秋季と二期の開館期間に合わせ「茶事での取り合わせ」という設定で、広範囲に渡る収蔵品を「その時々のテーマに基づく濃茶席と薄茶席での組み合わせで展示する」という展示方法です。
自分自身が茶事に招かれた客として、目の前の道具から いかにその趣向・ストーリー・メッセージ などを汲み取る事ができるか…茶事の席を想像して堪能できるか…という、客としての力量が試される、ある意味 難しい美術館…所蔵品は33件の重要文化財を含む約1000件と とても多いのですが、かなり絞られての展示です。ですので ある意味「想像力美術館」と言っても過言ではないと思います。
みみずくがお邪魔した時は「夕ざりの茶」という取り合わせ展示でした。
夕ざりの茶とは、社会的に多忙な方々が 一日の業務を終えてのち お茶を楽しむ為に、仕事を早々と済ませ、まだ日のあるうちに席入りし、途中から灯火も必要となる時間帯に寄り合う…という、季節に関係なく行う茶会です。


上の写真は展覧会のパンフレットなのですが、与謝蕪村の代表作「鳶鴉図」です。
本物を目の前で見ると 迫力のある筆使いに、足先からビリビリと来ます。
なんだろう…
萩原朔太郎は蕪村を「郷愁の詩人」と表現しました。確かに俳句の作風は瑞々しく浪漫的です。
一方で 絵画であるこの作品からは 荒々しい武士の様な武骨さが伝わって来ました。
この作品は
「俳諧は俗を用いて俗を離れることを尚ぶ」
と言っていた 彼の俳諧精神を「俳諧師として あるいは画家として、鳶と鴉という市井に見られる卑近な鳥を用いて俗のままで終らせず「離俗」すなわち 俗を離れることに成功した作品」と言われています。蕪村は1783年に68歳で亡くなりますが、そのわずか5年前から使った「謝寅」の落款が捺されています。
そして 蕪村の代表作は この時期に集中しているそうです。

さて、この北村美術館には「四君子苑」と呼ばれる茶苑・茶室(北村旧邸)が隣接しています。
ここは代々 奈良吉野の林業を生業としていた家に生まれ、茶道美術に造詣の深い北村謹次郎が 茶を楽しむために建造した 東山の緑を借景にした昭和数寄屋の傑作で、春と秋の一定期間に一般公開されるのですが、あおいみみずくは四君子苑の公開日に伺うことはできませんでした…残念…>_<
感性と想像力が刺激される「北村美術館」
ロビーから見える紅葉は絶品!(紅葉狩りの穴場でもあります。)
是非 訪ねてみてはいかがでしょうか*\(^o^)/*

2014年8月17日日曜日

立秋とブログ一周年と

2014年の立秋は、8月7日でした。この時は、文字通り二十四節気の一つで「秋が立つ」日。
暦の上ではこの日からが秋なのですが、実際には暑さのピーク…秋の立つ気配などなし!
でも この所 あおいみみずく 俳句なんぞを嗜んでいるもので、ちょっぴり秋の気配に注意して…と 思ったのが8月6日のこと。夕方耳を澄ましても虫の鳴き声など聞こえても来ませんでした…やっぱり…
で、念のため8月7日の夜…窓を開けたら なんとコオロギの鳴く声が…!
凄〜い!なんで今日から秋って判るんだろ 虫たちは…(^◇^;)
彼等はきっと暑さ 寒さなどは感知しないのでしょう…そうすると、自分が鳴くべき時の判断は、太陽の位置なのでしょうか?
それにしても、我々が暑いだの寒いだの騒いでいても…何やら不正があってもなくっても…国と国が争っていてもいなくても…淡々と 正確に虫達は時を刻んでいるんですね…この ジョヴァンニさん流に言えば「通奏低音の様な」安定感…なんだかちょっと考えさせられます…


ところで 8月11日に「楽しいことたくさん」一周年を迎えました。
始めた時は 今よりも もっと軽い感じで 読みやすかったのですが、書いていくうちに あれも これも…と、ついつい欲張りになっていってしまい、言葉が多くなり 随分ボリュームが出てしまって…
一方で 俳句を始めてもうすぐ二ヶ月。なるべく少ない文字で大きなイメージを読み手に抱かせるのが目標…ブログでは正反対。日本語は幅広く 奥が深く 難しいという事を毎日実感しております。ああ、もっと言葉に対するセンスが欲しい!
ただ、本当に日本語って素晴らしい言語だなぁ…(英語ができない者のやっかみも少し…^_^;)と、日々確認。
楽しいことをジャンルに関係なくさがすという事は、ジャンルを決めるよりもかえって難しかったかもしれません。音楽なら音楽に特化したものの方が書きやすかったかも…とは思うのですが、なんせ 好奇心の塊のような あおいみみずく、あれもこれも 見たい 知りたい…つまり貧乏性。でも、◯年間生きて来て これほどまでに世の中知らない事だらけっていうのは、何と楽しき事!
まぁ そうは言っても 昨年は、しばらく京都に滞在した時期もあり  書くこともそれなりにたくさんあったので 題材探しにはそれほど困らなかったのですが、さすがにこれからの一年間は困るかも…
でも、毎日の小さな変化を一生懸命探して日々楽しむというコンセプトには、これからの一年間の方が合っているかも…とは言うものの、やっぱり大変かも…( 迷えるあおいみみずく…)
暑さに参り 夏バテが入っているので、あまり前向きにはなれない今日この頃ですが、これから一年続けるのを目標に、のたりのたりと更新していければ…と思っていますので どうぞ宜しくお願いします。あ、ブログの記事をあおいみみずくに代わってしばらく書いてくれるとか…そんな奇特な方のご連絡も是非是非お待ちしておりま〜す*\(^o^)/*

2014年8月11日月曜日

吉祥寺サロンコンサート

先日、あおいみみずくのお友達二人より サロンコンサートの案内があり、吉祥寺にでかけました。
病院に併設されているカフェでのコンサートという事。こういうのはとても良いですよね…一般のお客さんは勿論、病院に通院 入院されている方にも文字通り音を楽しんで頂く事ができ、難解な曲がズラっと並ぶわけではないので 聴いている私もなんだか癒されます。
プログラムは、
チャイコフスキーのくるみ割り人形より「花のワルツ」(連弾)
バッハの平均律クラヴィーア曲集第一巻より 13番
モーツァルトのきらきら星変奏曲
モーツァルトの4手の為のソナタ K.497 第一楽章 (連弾)
ショパンの幻想即興曲・
エチュード25-1(エオリアンハープ)・10-6・10-12(革命)
モシュコフスキーのポロネーズ・スペイン舞曲 (連弾)
アンコールはアントン・ルビンシュタインの小品(連弾)
でした。


プログラムも よく知られている曲を中心に、でもちょっと玄人っぽい感じを入れつつのよく考えられた構成・バランスで、とても楽しめました。
また、曲それぞれ 演奏する前に簡単な紹介があり、その内容も いつも聞くようなあり来たりのものではなく、ちょっとしたトリビアを織り交ぜながらの興味深い解説で…
例えばショパンの幻想即興曲は 遺作とされての出版で、ショパン自身はそれを世に出すことは したくなかった…(ここまではあおいみみずくも知っていたのですが)…その理由が、ベートーヴェンの月光ソナタ、終楽章の ある一部分に似てしまっているとショパン自身が気になって…とか、モシュコフスキーがえらく貧乏で、お金を借りに行った先のお友達も また輪をかけて貧乏で借りる事ができず、借りるのを諦めて「自分でなんとか!」と、頑張って作曲したのがスペイン舞曲だったとか…改めて「へーっ」と思うような内容もあったので とても楽しめました。
また、ショパンの「エオリアンハープ」と呼ばれている練習曲の冒頭に、「エオリアンハープとは、自然の風により音が奏でられる弦楽器である」という説明や、シューマンのこの曲に対する詩的で暖かな批評…(この批評により エオリアンハープという愛称で呼ばれるようになった)…を紹介してから演奏して下さったので、初めてこの曲を聴かれた方々も イメージが湧いて楽しめたのではないか と思います。
それにしても、あおいみみずくと同い年の友人達が、こうしてずっと音楽に真摯に向かい続けている事に 本当に感心しました。
演奏も とても丁寧で 皆 素敵だったのですが、私は特にバッハの平均律とモーツァルトのきらきら星変奏曲が気に入りました。そして かつて一緒に遊んだ友人達の とても誠実で優しい弾き方に、人柄が滲み出る感じの演奏だなぁ…と しみじみ…。あおいみみずくがぼやぼや寝転んでグータラしているうちに、なんだか立派に成長を遂げている感じがひしひしと…どうしましょ…
会場では 大学の時に同じクラスで仲良くして頂いていたものの、結婚してからはしばらくお会いする事がなかったお友達とも15年ぶりくらいに再会できて、とても嬉しかったです。
彼女はその時から ものすごく優秀だったのですが、今現在も更に研鑽を積んで活躍しているようで…なんだって 私のお友達はみんな凄いんだろ…
で、あおいみみずくは家に帰ってからショパンエチュードを楽譜棚から引っ張り出し、こっそりとエオリアンハープを弾いてみました…なので、とことんグータラではないな…♡と、一人でちょっと安心したりして…(^◇^;) 
あーん!あおいみみずくも頑張る!

2014年8月5日火曜日

蓮の花

「蓮の花」と聞くと、どうしても仏教的なイメージが湧いてしまうかもしれないのですが、あおいみみずくは 純粋に蓮の花が大好きです。
白やピンクの花びらは、光を集めたようで 透明感があり 飄々としています。なんだか「私はこれでいいの。」と、媚びない潔さを感じます。
古名を「はちす」といい、その名は 花の真ん中にある花托の形状を蜂の巣に見立てたものから来たようで、現在の「はす」の名は、それが転訛したものだという事です。
別名も、水芙蓉、不語仙、池見草、水の花 など 沢山あり、古から皆に愛され続けて来た花だという事がよくわかります。
古( いにしえ )…半端ではありません。
蓮の果実の皮はとても厚く、土の中で発芽能力を長い間保持することができます。昭和26年(1951年)に、千葉市の落合遺跡で発掘された「約2000年前・弥生時代後期のもの」と推定された蓮の果実。理学博士の大賀一郎先生が発芽させる事に成功し、大賀蓮という名前がついています。
先日、七夕乞巧祭りにお邪魔した「杉並大宮八幡宮」では、その大賀蓮を実際に栽培しておられました。
由緒正しき神社で愛でる古代の大賀蓮…時の流れに思いが馳せられます…

☆ 大賀蓮飛行機雲を仰ぎ見て

その他にも、埼玉県行田市の ゴミ焼却場建設予定地から、およそ1400年〜3000年前のものが発芽したという「行田蓮」などもあり、なんとも太古のロマン満点のお花です。


周敦頤(しゅう とんい) という儒学者が残した有名な「愛蓮説」
「水上や陸上の草花には観賞にたえうるものが多くある。普代の陶淵明はただ菊のみを愛でた。唐代以来、世の中の人々は牡丹を愛した。
私は蓮の 泥から生えても泥に染まらず、清水による清めを受けても俗に流されず、茎の中が通りまっすぐで、蔓草を延ばすことも枝分かれすることもなく、遠くなればなるほど香りが漂い、ただ遠くから眺めるだけで、近寄って気軽に遊べない雰囲気を持つハスが好きだ。
私は菊を隠遁の花だと思う。 牡丹は富貴の花であると思う。 蓮の花は君子の花であると思う。」
としています。
そして「菊好きは少なく、牡丹を好きな人が一番多い」と、牡丹好きを一番多いと表現することで、当時(北宋)の社会の富貴を追求する人たちの多さを諷刺しています。
でも あおいみみずくは牡丹も好きです。蓮とはまた違ったわかり易い美しさがありますよね。
8月に入り、今年の蓮の見頃もそろそろ終わりでしょうか…


写真は京都の花園駅近くにある法金剛院で4年ほど前に撮ったものです。
蓮は早起きの花。早朝に花を開き、昼には閉じてしまいます。
蓮の見頃の期間だけは、境内は朝7時からの開門でした。