2014年9月30日火曜日

高尾山 薬王院からリフトで下山

さて 高尾山山頂から帰る道、薬王院にご挨拶という気持ちもあったので、あおいみみずく達は1号路「薬王院参道」を選びました。
山頂からケーブルカーやリフトがある高尾山駅までは下りで約20分ほどかかります。
その道すがらにあるのが薬王院。
行基の開山以来「薬師如来」をご本尊としていた高尾山ですが、栄和年間(1375〜1379)に京都「醍醐寺」の俊源大徳の祈請によって「飯縄大権現」を守護神として奉り、以来 これを本尊としてお祀りされているようです。
不動明王の化身である飯縄大権現は 戦国時代の世に武将の間で、優れた妖術を持つとして熱い信仰を集めたようで、武田信玄は 飯縄大権現の小像を懐中して守護神としたと言われていますし、山形県上杉神社に遺される上杉謙信の兜の前立には、飯縄大権現の尊像が祀られているそうです。
そんな飯縄大権現の眷属(随身)とされているのが天狗様…
古来より衆生救済の利益を施す神通力を持つとされ、高尾山は「飯縄信仰」と共に「天狗信仰」の霊山としても知られているのです。
また 高尾山は修験道根本道場として知られていて、今でも山伏修行が随時行われているのだとか!
昔は山伏が深山幽谷に籠もって難行苦行を重ね、やがて高尾山の霊気と融合し、呪力、験力を体得した大先達となり、その姿が天狗と同一視されることも多かったという事です。
そして山伏と言えば法螺貝。あおいみみずくも吹いてみたいなぁ…
あ、スミマセン…


怒られちゃいました…(^◇^;)
さて、薬王院を後にして舗装路をもう暫く歩くとケーブルカーの駅。その先がリフトの駅です。
登山では 登るより下る方が危険だと言われます。また かなり前に見たTVのダイエット特集で、引き締まった脚を手に入れるには、駅の階段を上るのではなく、下る方が効果があがるというような事を放送していました。確かにマラソンなどで筋肉痛を起こした方々は、坂や階段を下る事に難儀しているように見えます。
この様に ただでさえ下りは大変なのですが、みみずくは下りに舗装路を選んだ事が良くなかったらしく、足の親指の爪を痛めてしまいました。
こちらの舗装路はかなり急な坂道になっています。自然道であれば、石でゴツゴツしていたり、アップダウンもそれなりにあるのでしょうが、1号路は舗装路をとにかくまっすぐに下るのみ。
あおいみみずくは以前も書きましたが、足の幅が人並み外れて細いのです。日本人の足幅はEサイズ。人によってはEEとかEEEとか…あおいみみずくはAです。日本で普通に販売されている靴では幅がゆるゆるで、中で足が滑ってしまうので タウンシューズは足に合わせて作ってもらったのですが、トレッキングシューズまでは…
厚い靴下を履いた上で普通の幅のものを履いていたのですが、それでも大変急な坂道により 靴の中で足が滑って前に行ってしまい、全体重が爪にかかるような状態になり…つまり バレリーナが爪先立ちしている様なイメージ…紐をきつく縛っておけば良かったのかもしれませんが、後の祭り…そのうちに何かにちょっと触れただけでも痛くなりました。(登りは快適だったんですよ!)
横向きにヨチヨチ降りるか、他の山路を使えば良かった…
何とかリフト乗り場に辿り着いたものの、これではとても下までは行けません。
という事で、あおいみみずくはリフトで下山する事にしましたが、友人は力が有り余っているという事で 歩いて下山。麓で落ち合う事にしました。
こんな訳で、1号路は登りは良いが、下るべきではないという結論。


リフト乗り場は案の定 長蛇の列…40分くらい待ったでしょうか。ようやく乗り込み下山できました。リフトはちょっぴりスリルがあって、眺めも良く 楽しかったですよ。
ここはあくまで練習ですからね…無理しない無理しない…^_^;
実際にリフトに乗っている時間はあっという間だったのですが、待ち時間が長かったので 友人は随分前に下山し 待ちくたびれていた様子。ごめんなさいねm(_ _)m
でも とりあえず事故もなく 天気にも恵まれ お参りもでき、良い練習になりました。
さあ、次はいよいよ立山黒部アルペンルートです。
標高 約2500mで宿泊とトレッキングという これまで体験した事のない世界の扉を開く訳で、ちょっぴり不安ではありますが、好奇心の方が勝っております。
俳句もたくさん作れるといいな…
頑張るぞ〜!

(追記)
先日 2014年 9月27日 木曽の御嶽山が噴火し、大変な人的被害が出ております。
あおいみみずくは9月23日に立山から無事に帰って来ております。
場所は違いますが 自分も 天気予報を毎日確認しながら 山登りを楽しみにワクワクしていました。
その時の気持ちを重ね合わせ、今回の事故は本当に胸が詰まります…

2014年9月24日水曜日

高尾山頂も人の波

続き…
さて、稲荷山コースにて頂上を目指したあおいみみずく一行。
標高599mという事なので、それ程大変ではないとは思うのですが…
確かに空気が薄いとか気圧が圧倒的に低いとかではないのですが、それなりに大変ではあります。
麓から登る為の登山道は整備してある所がほとんどでしたが 全部というわけではないので、やはり軽めのトレッキングシューズを履いて行った方が良いと思います。また、コースによって短い距離を一気に登らせるものや、ある程度緩やかな路をゆっくり登らせるものを選ぶ事は出来るのですが、今回みみずく達が選んだ緩やかなコースにしても、木の根だらけの歩きにくい場所や 長く連なる急勾配の階段なども随所にあり、舐めたものではありません。辛い時は、本当に一歩一歩登る感じ…で、一句

☆ 一歩づつ一歩づつ山登りけり

う〜ん、人生にも通じるなぁ…あ、「山登り」は夏の季語なので、旬の句にはなりませんが…
ところで高尾山は今ではすっかりハイキングコースとなり、ケーブルカーの終点ではビアガーデンなども営業されておりますが もともとは信仰の対象である霊山で、山中の自然林の中に 山岳信仰の飯縄大権現を奉る「薬王院」の諸堂が点在し 深遠な山容を形成しています。
「薬王院」は 正式名称「高尾山薬王院有喜寺」と言い、744年 (天平16年) に 聖武天皇の勅令により東国鎮守の祈願寺として「行基」により開山され、現在は真言宗智山派の大本山を成すという 大変に由緒正しきお寺です。
また 高尾山は 鳥や草木の種類が豊富なので「大自然の宝庫」といわれていますが、これは高尾山が暖帯系の常緑広葉樹林と温帯系の落葉広葉樹林の境目にあたり 植物の種類が多い事と、薬王院の 浄心門の近くに「殺生禁断」の碑があるように、あらゆる殺生を厳しく戒めるなど宗教的に保護されて来た事によるものなのです。
信仰の山 高尾山…現在1号路と呼ばれている路は もともと 薬王院に参る表参道として整備されたもののようです。
下の写真は今回、下りの際に使った1号路で撮った「たこ杉」の写真です。
この参道を造る際に この巨大杉の根が邪魔になり 切り倒すしかないとなった時、根がタコの足のようにグルッと後方に曲がり参道が無事開かれたという言い伝えがあります。


自然の宝庫高尾山…ヤブ蚊が多かったなぁ…それと ちらほらスズメバチ…>_<
蚊に関しては、今年は特に怖いですよね…代々木公園や新宿中央公園に遊びに行って 蚊に刺された方が、デング熱発症前にこちらに遊びに来ているかもしれない…
それからスズメバチ!友人はきちんと白い服を着ていたのですが、背負っていたのは黄色と黒のツートンカラーのリュックサック。これに反応したのかどうなのか 結構絡まれていました。
みみずくは後ろから見ていたのですが、目の前をフイっと横切ったスズメバチが、彼女のリュックに反応して (いる様に見えた… )通り過ぎてから戻って来て 彼女の回りを暫く飛んだりしていましたから…攻撃隊ではなく どうも偵察要員の蜂だったようで 何もせずに去って行きましたが、ちょっとドキッとしました。
すると 私のすぐ横を登っていらした見ず知らずのご夫婦が立ち止まり リュックをゴソゴソ…そしてご親切にも
「虫除けスプレーお持ちですか?よかったらこれ、お使いになりませんか?」と、声をかけてくださいました。
山はこういった親切がそこここにあります。ちょっとした連帯感でしょうか?嬉しいですね。
今回はうっかり虫除けスプレーを持って行くのを忘れたので、今後は準備しなければ…蚊だけでなく、蜂にも少し効果があるかもしれませんし…
あおいみみずくは青系統のチェックのシャツにくすんだピンクのリュックといういでたち。スズメバチには絡まれませんでした…が、友人は3回くらいかな?周りを警戒飛びされてましたので、科学的ではないのかもしれませんが 黄色は危険かもしれません。花の色と勘違いするのでしょうか…?黄色と黒のコンビが駄目なのか、それとも友人がいい匂いを発していたのか…化粧品か整髪料に花の成分が含まれていたのかしら…?
スズメバチはこれから11月初旬くらいまでがピークです。気をつけなければいけないですね。


結構難儀をし、高尾山のお花など愛でながら…なんて余裕もない山登りでしたが、頂上から見た眺めは良かったです。晴れていたので新宿の高層ビル群は勿論、スカイツリーも見えましたよ♡サスガ634m!高尾山の599mより高いんだ…上の写真、中央付近にうっすら写っているのですが 判るかな?
ただ 頂上はまたもや人の波…1号路から6号路、稲荷山コース、全てのコースの終点ですものね…考えてみたら 高尾山口の駅にいらした方がほとんど目指している場所ですから…それにケーブルカーやリフト乗り場で並んでらした方々の多くも来てらっしゃいますし …いやはや 凄い混雑。
お腹空いたし、腰掛けてパンでも…と思ってみたものの、座れそうな所は何処にも見つけられす…あ、ちょうど立ち去る人発見!石組みの所に腰掛けられたので、パンをかじる…何処からともなく…ではなく 目の前からステーキを焼く匂いが…四人で登られたのかしら?山用の小型バーナーにフライパンを乗っけて厚切りステーキを焼いています。まな板を取り出し 肉を切り分け…サラダにするのかな?胡瓜切ってる…バーベキューですね…うーむ…。その隣では別のグループの方々がやはりバーナーにお鍋乗っけて ラーメン作ってます。山頂の澄んだ空気が…なんて考えてたら駄目ですかね…山頂で料理をしてはいけないなんて規則はなさそうですし…でもちょっと複雑…火には気をつけて!
また、山頂に何件かあるお食事処はどこも長蛇の列。かき氷屋さんの前は特に凄い!
苦労して登ったのですが、ちょっとだけ眺めを楽しんで、そそくさと下る事にしました。
そんなこんな…時代は流れ 霊山の感じはかなり薄まってますね…
更に続く…

2014年9月17日水曜日

高尾山口駅の人の波…

今年の秋は 残暑があまり厳しくなく、かなり過ごしやすい様に思います。
秋の季語で「天高し」という言葉がありますが、晴れた日に空を仰ぎ見ると 文字通り天高し!清々しくって、筋金入りの怠け者 あおいみみずくにもちょっとヤル気めいた気持ちが芽生えて参りました
で、近々 立山黒部アルペンルートに行く予定♡ 
色々な方々が「最高!」と紹介して下さっているので とても楽しみなんです。更に紅葉の時期という事もあり、雄大な景色を想像してワクワク!!
ただ アルペンルートというと トロリーバスとかロープウェイを乗り継いでの旅なんですよね…京都歩きには少々自信があるものの、その他の場所では持ち前の方向音痴が…
という訳で、今回はJTBの「添乗員同行ツアー」に申し込みました。何と添乗員さんが東京駅から同行して下さるそうです…安心安心♡ しかも 前もってあおいみみずくの住処に 当日担当の添乗員さんから直接 確認のお電話が入るらしく、至れり尽くせり^ ^
でも、アルペンルートって 高い所ですよね…?今回の一泊目は室堂という標高2450mに建つホテル。更に ツアー中にネイチャーガイドの方と共に室堂から約2時間 ハイキングするらしく…大丈夫かな?
あおいみみずくは かなり頑固な偏頭痛持ちです。フィリピン沖で台風が発生しても頭が痛くなるという 気圧計みたいなみみずくです…トロリーバスやトロッコ列車 ロープウェイなどを乗り継ぎ、更に高地でハイキングなんて可能なんでしょうか…?これは練習しなければ!
という事で 日曜日、一緒に旅行する友人と 高尾山に登って参りました *\(^o^)/*
頭痛でお世話になっている病院の先生から、前もってロキソニンというお薬を飲んでおけば 多少の予防になると伺い、指示通り服用。膝を守る為に思い切って購入した ちょっと高価なワコールのスポーツタイツを着用。ぶ厚い靴下にトレッキングシューズ。スズメバチ対策に白いキャップ。手には登山用ストック。高尾山練習日は天高し!準備万端抜かりなし…の予定…あとは本人の体力…


京王線「高尾山口」駅に10時30分すぎに到着!うきゃー!なんだこの人人人!
大げさではなく JR新宿駅かと思いましたよ…凄いなぁ…友人と駅の改札口で待ち合わせの予定だったのですが、これでは見つける事などできないですよ…ダメだ 携帯鳴らそう…何処だ?いたいた…こっちこっち!
二人同時に「凄いねー!」
いや、本当にびっくりしました。3〜4年前だったかな?夏の高尾山によく登りましたが、その時も確か日曜日だったと思います。あの時はそれほど混んではなかったのに…何で?やはりミシュランに掲載されたからでしょうか?高尾山口駅の売店でおにぎりでも買おうかと思っていたのですが、勿論売り切れ。でも、美味しそうな天然酵母パンがあったので、とりあえずそれをゲット。登山道に向かって歩き出しました。
高尾山にはケーブルカーとリフトがあり、かなり上まで連れて行ってくれます。
今回は麓から歩いて登る計画なので、これらのお世話にはならないのですが、ケーブルカー乗り場をチラッと見ると長蛇の列。リフトも然り。どちらも乗るまでに40分?50分?かなり待ちそうですね…
高尾山にはハイキングコースが複数あります。麓からは1号路と稲荷山コースの二つが山頂直通。6号路は山頂付近で5号路を経由して山頂へ。1号路はそのまま山頂までも行けますが、途中で2号路を経由して3号路 または4号路を使って山頂へ行く事もできます (両方とも山頂付近で5号路経由)
今回 あおいみみずく達は 稲荷山コース全長3.8kmにて頂上を目指します。ところで高尾山山頂は標高599m…室堂2450m…一体全体 練習になるのか否か…(^◇^;)
でもって 続く…

2014年9月11日木曜日

鶴ちゃんの個展

近頃些かはっきりしないお天気が続いておりますが、暑くはないので 考えようによっては過ごしやすい毎日です。そんなある日のあおいみみずく、ピアノの研究会も終わったことだし…と 人生の先輩方と共に 銀ぶらと洒落込みました。
ちょうどその頃 ふと目にしたTV番組で、片岡鶴太郎さんの個展が 銀座の松屋デパートで開催されているという事を知ったのですが、その時画面で見た「金魚」の屏風絵がとても素敵で、実物を見てみたいな…と思ったのも今回の銀ぶらのきっかけです…が、デパートでの個展ですもの♡ウインドウショッピングも勿論 ♡
で、松屋に到着…8階のイベントスクエア…ええ〜!!凄い人!あおいみみずくが近頃出かけた どの展覧会よりも混んでる!やはり知名度があるからでしょうか?あ…それは失礼ですよね。きっと多くの方を引き付ける魅力があるからでしょう。それにしても平日の昼間にこんなに?凄いなあ…


久しぶりに 人の頭越しに覗く感じの展覧会だったのですが、こういう時は、170cmの身長がものを言いますね(^◇^;) じっくり鑑賞という訳にはいかなかったのですが、それでも楽しく見ることができました。
お目当ての金魚は 動きがあって 透明感があって可愛くて とても素敵でした。
ただ、こうして見ると、金魚って哀しさを感じますね…
屏風いっぱいにちりばめられた赤い宝石の様に美しい金魚…でもその表情は儚げ…
薄くひらひらしたお着物で 可愛く着飾ってはいるものの、あまりにも世間知らずなこの金魚は あくまでも屏風の中でしか生きられない…そんな感じが ひしひしと伝わって来て かなり哀しい気持ちになり、金魚の絵が目当てで伺ったものの 記念の絵葉書には 今ひとつ手が伸びませんでした。
それに対して 近くに展示されていた秋刀魚や鯖の絵に、命の危険と隣り合わせの外海で でも自由に生きて来た喜びを感じ…
対象物は「生きている金魚」に対して「死んでお皿に乗っている秋刀魚」なのですが、その絵から発せられる生命力は それぞれ逆に感じました。
金魚と秋刀魚…果たしてどちらが幸福なのか…
それにしても それらの対比を存分に表現されている 片岡鶴太郎さんの力も大したものだなぁ…私の中では片岡さんって言えば「やたらと濃い芸人の 脂っこい鶴ちゃん」だったのですが…
そう言えば、彼はこの頃役者としてもいい味だしてますもんね。
今年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」でも 小寺政職を、権力にそぐわない力量しか持ち合わせていない 哀れなお殿様として 上手く演じてらっしゃいました。小寺政職が 実際はどんな人物だったかはわからないのですが、重くなりがちな大河ドラマにちょっと緩みをもたらすキャラクターという感じで 良かったのではないかと思います。彼は実は表現者として大変な才能をお持ちの方だったんですね…
今回 勿論 絵も楽しめましたが、一人の人間の 奥の深さ 引き出しの多さも感じたこの展覧会は 面白かったです。あおいみみずくにも ひょっとしたら眠れる才能ってやつがあるのかも…(^◇^;)
こういったデパートで行われている催しも気楽に寄れて たまには良いなって思った ある秋の一日でした*\(^o^)/*

2014年9月4日木曜日

二人のヴァイオリンコンサート Vol.2

あおいみみずくの辞書には 沢山の「欠点」の頁があるのですが「飽きっぽい」というのがその中でも大きなスペースを占めています。なので「ブログを一年間続けられた」という事は、それだけでちょっとした喜びを感じました。
更に今回「小関 郁(こせき ふみ) 小関郁妙(こせき たえ) ヴァイオリンコンサート Voi.2」の記事を 昨年に引き続き書く事ができて、その事自体も小さな感動…♡
いやいや、そんなちっぽけな事はさておき、そうなんです!小関姉妹のコンサートに 今年も (2014年8月27日) 伺うことが出来ました*\(^o^)/*
郁 (ふみ) さんは日本で、妙 (たえ) さんがドイツで活躍中という事もあり、夏に二人揃ったチャンスに催される このコンサート。昨年より更にパワーアップされた演奏を堪能でき、とても楽しい時間を過ごさせて頂きました。
美しくチャーミングなお二人の息の合った演奏は昨年同様 健在だったのですが、私は 昨年よりも何と言うか…「幅広さ」といったものを感じました。
双子それぞれの生きている環境が為せる事なのか…それぞれの個性が昨年よりも ずっとはっきりして来た様な…
郁さんのヴァイオリンを聴くのは5回目なのですが、今回は以前に比べて特に逞しくなり 安定感が増し、充実感 漲る音が鳴っていた印象でした。
妙さんは益々チャーミングさが増し 良い意味で自由奔放。こちらも昨年より決まりの良い、ワクワク感と楽しさいっぱいの演奏だった印象でした。
ソロではそれぞれの良さを十分に発揮しつつ、アンサンブルでは各々の個性を発揮しつつ結び合い…
それにしても 双子って、遺伝子的にはほぼ同じなんでしょうが、音楽は後天的な要因がかなりウエートを占めているのでしょうか…面白いなぁ…あ、でも 性格っていうのは小さな頃から違っていたのかしら…小さな頃から音楽に対する感じ方って違っていたのかしら…?現在はそれぞれが本当にそれぞれの音楽を紡いでいらっしゃるのですが、その差異が顕著に現れたのはいつ頃だったのかしら…?
私もピアノを教えているので、興味があります…^ ^ 今度 彼女達のお母様 (みみずくの大先輩) にリサーチしちゃお♡


さて、今回のプログラムは、
ハイドン作曲 2本のヴァイオリンの為の6つの二重奏曲より 第3番
クライスラー作曲 中国の太鼓 (妙さん)
プロコフィエフ作曲 二重奏曲 op.56
バッハ作曲 無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番より シャコンヌ (郁さん)
ミヨー作曲 2台のヴァイオリンとピアノの為のソナタ
サラサーテ作曲 ナヴァラ
アンコールは、
イベール作曲 2つの間奏曲より第1曲
でした。
以前のブログでの記事「2台のヴァイオリンの夕べ」の中で、「お二人は言わばポテンシャルのすごく高いフレッシュなブルゴーニュの赤ワインといった印象。これから年を追うごとに熟成して行く過程を追うのが楽しみ…」といった事を書きましたが、演奏会の最後の曲が 昨年と同様、サラサーテのナヴァラ そしてアンコールも イベールの 間奏曲だったので「今年の熟成度」を味わう事ができたこの選曲は、面白かったし 興味深かったです^ ^
また、今回のソロは郁さんが「シャコンヌ」妙さんが「中国の太鼓」で イメージピッタリでしたが、それぞれ逆での演奏も聞いてみたいな。また違った味わいが楽しめそうですよね^ ^
それぞれの持ち味を活かした音楽が、根本の所でピッタリ繋がっているという お二人の演奏会を追って行くのを、これからも楽しみにしています。