ここには 境内の内と外に 合わせて5本の楠があり、どれも巨木で立派。
この写真は 境内の外にあるものです。
「親鸞聖人お手植え」と伝えられているのですが、鑑定によると 13世紀以降に植樹されたという事。でもそうであっても樹齢は800年…?凄すぎです…
根が大地をしっかりと掴み、ゆったりと枝を広げています。根には、青々とした苔が生え、光が当たるとビロードの様に光ります。
どっしりした幹は大風が吹いてもびくともせず、枝葉は風にざわめきます。
あおいみみずくが小学生の頃、校庭の一角にとても立派な楠がありました。小さな小学生達が周りではしゃぎ回っているのを見守っているかの如く、安らぎと安心感を与えてくれる大木でした。今でも変わらずにあの場所にあって、子供達を見守っているのでしょうか…そんな事を考えながら、心静かにお寺を拝観します。
ここ、青蓮院は天台宗の「門跡寺院」です。
「門跡」というのは、門主(住職)が 皇室 或いは摂関家によって受け継がれてきたお寺のことだそうで、三千院・妙法院・青蓮院は「京都の天台宗三門跡」と呼ばれます。
ここの並びには、知恩院、高台寺、清水寺と、大人気寺院が軒を連ね、ひっきりなしに観光バスが通るのですが、この青蓮院は、門跡だから という事でもないのでしょうが、いつ行っても静かでひっそりとしていて、室町時代の相阿弥作と伝えられる 主庭の龍心池の周りも素敵ですし、宸殿の軒下の廊下に腰を掛け、楠を眺めながら思う存分瞑想に耽る事もでき、あおいみみずく大のお気に入りです。
春と秋のシーズンには、江戸時代の天明八年(1788年)の大火によって御所が炎上した時に ここを仮御所として避難なさった「後桜町上皇」が御学問所としてお使いになった という、庭園内の「好文亭」という茶室で、ちゃんと作法に則った お点前による薄茶も楽しめます。因みに好文亭の障壁画十三画は、日本画の大家「上村淳之画伯」による花鳥図で、これを見に遠くからいらっしゃる方も多いとか。
夜の 青い光によるライトアップも素敵な青蓮院門跡。何度でも行きたくなる場所です。
4 件のコメント:
青蓮院のライトアップはとても綺麗でしたね。
この楠の木もドッシリしていてライトアップされて素敵でした❗️昼間にはまだ行った事がないので今度じっくり
見てみたいです(^^)
立派な楠の木を見ると自分の気持ちの小さな事や今までその場所にそびえ立った長い年月の移り変わりなど感じられ力を頂ける様に思います(*^o^*)
以前、青蓮院を拝観しました。東山連峰を借景にした庭、池、建屋は一体となり、人手では絶対に出来ない、自然の極致を創りあげて
いました。このためには数百年の年月が必要
でしょう。楠にしても単なる樹木ではなく、悠久の歳月を経て自然が造り上げた造形物で
その魂が宿っているような感じがしました。
楠の写真も素晴らしい。単にきれいに撮るのでなく、何を表現するのか明確な目的がうかがえる写真のように感じました。私もそう
ありたいと思っていますが、難しいですね。
sister2さん コメントありがとうございます!
今度は是非、昼間にゆっくりと見てくださいね。本当にパワーを感じる大木です。
この並びにある知恩院では 人の創造力の凄さを感じますし、この周辺では 楠の自然力と共に、力を頂ける場所が続きます。高台寺を通り、坂道を登って清水寺。
清水寺の周辺は観光客でごった返していますが、やはりクライマックスですね。
できれば青蓮院から清水寺までゆっくりと一日かけて歩かれると最高だと思います*\(^o^)/*
ゲンゴロウさん コメントありがとうございます!
本当に。人の手では作れない 計り知れない凄さですよね。
時間をかけて、少しずつ少しずつ…考え出すと何とも言えない気持ちになります。そして現在は圧倒的なパワーを持つ。自然の力と時間の前に ただただ ひれ伏してしまうばかりです。
人はたかだか100年弱。自分をちゃんとわきまえて 自然の力をお借りして同調し、決して奢る事なく生きていかなければならないなと、改めて感じ入る今日この頃です。
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