2013年11月4日月曜日

建仁寺の生垣

ある日のこと、あおいみみずくは 京都「建仁寺」の境内をふらふら飛び回っておりました。
ここは「禅寺」ですから、いつ行っても清々しい風が通り抜け、祇園という京都随一の歓楽街のど真ん中にありながら、凛とした空気を保っています。
…で 見つけたこのお花。
な〜んだ*\(^o^)/*


答えは「お茶の花」です。
椿みたい…俯いて咲いているところがなんとも可愛らしいです。
でも、お茶の花なんて、街中ではあまり見かけることがありませんし、茶園でも、なるべく咲かせないようにしているらしいです。
というのは、花が咲くと、栄養分がそちらに取られてしまい、来春の芽吹きに影響が出るからとか。
収穫の為には、手塩にかけて 花を咲かせない…ちょっと可哀想。
俵屋宗達の「風神雷神図」があるお寺としても有名な 建仁寺は、平安時代末期の僧「栄西禅師」によって創建されました。
栄西禅師は、留学中の「宋」で熱病にかかったのだそうですが、その時 老僧にお茶を飲ませてもらい 身体が回復したので、これは良い!と、中国から日本に茶種を持ち帰り 栽培を奨励し、それまで貴族・僧侶の上流社会だけに限られていた喫茶の習慣を 一般社会にまで普及させ、その功績から「日本の茶祖」と、呼ばれています。
栄西禅師はまた、「茶は養生の仙薬、延齢の妙術である」という文章で始まる『喫茶養生記』という本を書いて、鎌倉3代将軍・実朝に献呈しています。
お茶はもともとお薬だったんですね。「延齢に妙術」という事。あおいみみずくはちょっぴり茶道を嗜んでおりますが、妙術の効果は如何程なんでしょうか…そう言えば、お茶の先生は長生きの方が多いような…
…と、以上のような事から、栄西禅師建立の建仁寺ではお茶が飲むだけでなく、垣根としても使われているようです。垣根の剪定の折など、ひょっとしたら良い香りが境内に漂うのでしょうか?
建仁寺を拝観し お庭を散策する際は、是非 お茶の垣根にも 注目してみてくださいね。


12 件のコメント:

ジョヴァンニ・スキアリ さんのコメント...

俳句では冬に入りましたね。「茶の花」の季語を詠み込んだ回文俳句を作りました。

夜(よ)咲く茶の花活け因幡の八千草よ

路傍の小石 さんのコメント...

ジョバンニさん
確信しました
ズバリ
鏡の世界に行き来できる通行手形
持っていますね?!!!

あおいみみずく さんのコメント...

ジョヴァンニさん!
「よさくちやのはないけいなはのやちくさよ」
思わず確認してしまいました^^;
私もマネして創ろうと試みたのですが、手も足も出ません…。まず これまでの人生において、俳句なるものを創った事がありません。やっと今になって、素晴らしい言葉の芸術だという事を認識したばかりです。
世の中に 楽しみの種は、こんなにも沢山 転がっているのだなぁ…

あおいみみずく さんのコメント...

路傍の小石さん。
「鏡の世界」 ステキな表現ですね!
「鏡の国のアリス」って小説がありましたが、読んでみたくなりました。皆様のおかげで 興味がどんどん湧いてきて、時間が足りない感じです。
ぼ〜っともしたいし、本も読みたいし、音楽も聴きたいし、美味しいものも作りたいし、勿論、ピアノも弾きたいし(^O^☆♪
どうしましょ。

ピョコピョコ さんのコメント...

あおいみみずくさん♪v(*'-^*)^♪v(*'-^*)^☆
おいさ~しぶ~り

随分、京都(^^)v楽しんでますなぁ~
私も健仁寺にいってみたいわ~
行ったら案内ヨロチク♪v(*'-^*)^☆

美味しいお茶に、ご馳走付きで~

あおいみみずく さんのコメント...

ピョコピョコさん お久しぶりです!コメントありがとうございました^o^
京都にはまだまだ多くのトリビアがありますよ!注意深く観察すると、行く度に なんやかんや発見します。今後、こちらのBlogでUPして行こうと思っています\(^o^)/
ただ、私の感性だけだと同じような切り口になってしまいそうなので、是非、ピョコピョコさんの注意力を拝借して、一緒に「ガイドブックに載らない京都」を探したいですね〜♡

エーデルワイス さんのコメント...

お茶の花。まるでかくれんぼでもしているように、葉影に遠慮深げに咲いているのも可愛いいものですね。お茶は養生の仙薬だとか言われているそうですので、濃く甘く、湯加減に出た 重い露を、舌の先へ ひとしずくずつ落して味わってみるのは…夏目漱石流に如何でしょう。
お茶には色々な楽しみ方が有りますね。

あおいみみずく さんのコメント...

エーデルワイスさん。コメントありがとうございます。
夏目漱石の小説か何かに、お茶の記述があるのでしょうか?ちょっと不勉強で、知りませんでしたf^_^;
あおいみみずくは、前述の 丸の内一保堂の茶寮で、試しに玉露を味わった事があります。インストラクターの方に丁寧に入れ方を教えてもらい 頂いてみたのですが、これがお茶?というような 旨味成分の味がしたのを覚えています。茶道の他にも 煎茶道もありますし、お茶一つとっても本当に奥が深いですね。

ギョーム・サボリネール さんのコメント...

ご無沙汰しておる。魔界通信を送り申す。
拙者は文学に疎いゆへ「魔界ネット」なるもので検索したところ、次の記述を発見した也:

「玉露に40度ぐらいのお湯を注ぐと、テアニンという物質が抽出できるんです。これは、夏目漱石が好んでいたお茶の淹れ方で、漱石の『草枕』に書いてあります。」

なお魔界には「ロクヨギ」なる銘茶あり。

あおいみみずく さんのコメント...

ギョームさん、魔界通信、お待ちしておりました\(^o^)/
確かに一保堂では、ぬるいお湯で玉露を入れていたと思います。抽出物はテアニンって言うんですね。いや 本当に旨味成分しかないっていうか、出汁みたいな味でした。「ロクヨギ」の味は如何に?
「草枕」…またまた宿題が増えちゃいましたσ^_^;
先日は、源氏物語ミュージアムに行って、源氏物語を読んだ気分になりました…が…できるだけ手を抜いて、大きな利益を得ようとする悪いクセが…(^^;;

エーデルワイス さんのコメント...

「草枕」が示されましたついでに
グレン・グールドほど「草枕」を愛読した方は他にないと言うほど「草枕」を「20世紀の小説の最高傑作の一つ」と評価し死に至るまで手元に置いて愛読していたそうです。
私も積読の黴くさい"「草枕」変奏曲 夏目漱石とグレン・グールド " 横田庄一郎著
を取りだして見ています。

あおいみみずく さんのコメント...

エーデルワイスさん。
色々教えて頂き、ありがとうございます!
グールドですか…これは益々「草枕」を読んでみなくてはならない気持ちになりました。
こちらで皆さんから教えて頂いた事に関係する書物は、Amazonのウィッシュリストに入れているのですが、凄い勢いで溜まってきています。大変ありがたく、嬉しいです。これからは、「趣味の時間」として一定の時間を確保して、勉強していきたいです!