2013年8月30日金曜日

2台のヴァイオリンの夕べ

昨日は「小関 郁(こせき ふみ) 小関郁妙(こせき たえ) ヴァイオリンコンサート」に出かけました。
郁・妙ちゃんは、チャーミングで美しき双子のヴァイオリニスト。お二人とも東京藝術大学・同 大学院を経て 現在は、郁さんは日本、妙さんはドイツで活躍中。お母様は私の同門の先輩です。
今回の会場は、三軒茶屋の駅前にある「サロン・テッセラ」。ちょっと中世のお城の趣がある、室内楽にピッタリのとても素敵な雰囲気のサロンでした。
現在過ごしている環境が、方や日本、方やドイツと、まるで違う二人。でもそれがかえってお互いにとても良い影響と刺激を与えあっているように感じられました。以前ももちろん素晴らしかったのですが、ちょっと線の細い印象を受ける時もあったり。でも今回の演奏はずいぶん音量の幅も広がり、伸びやかで大胆になり、何より聴衆をとても楽しませるものだったと思います。
2人は言わばポテンシャルのすごく高いフレッシュなブルゴーニュの赤ワインといった印象。これから年を追うごとに熟成し、更に素晴らしい色と香、味と深みを増した音楽を聴かせてくれることでしょう。私も熟成具合をチェックするのも楽しみに、これからも応援して行きたいと思います。

プログラムは、「ルクレールの2台のヴァイオリンのためのソナタ集よりop.12-3/プロコフィエフの無伴奏ヴァイオリンソナタop.115/ショスタコーヴィチの2台のヴァイオリンのための5つの小品/ヴィターリのシャコンヌ/Ch・ペリオ 2台のヴァイオリンのための3つの協奏曲より/サラサーテのナヴァラ。そしてアンコールはイベールの2つの間奏曲より第1曲」でした。
弾く方も楽しかったでしょうが、聴く方も楽しかったです!
ところで この所盛んに「NTT docomo」のコマーシャルで、2人の外国人チェリストが出ていますが、ここにこんなに素敵な日本の双子のヴァイオリニストがおりますよ!docomoの広告担当の方!ちゃんとリサーチしてください!

4 件のコメント:

スナフキンⅢ世 さんのコメント...

双子の姉妹のバイオリン演奏会
それぞれの環境で切磋琢磨し
それぞれが実在となって
そして相互作用が生じ
新たな実在となって
それぞれの環境に戻っていく

双子の姉妹のバイオリン奏者
クラシック界において稀有で貴重な二人

バイオリン・エンタングルメント!






あおいみみずく さんのコメント...

さすが!
詩的な
スナフキン三世さん!
センスあふれる
そのコメント感動的!

ありがとうございました!
またコメントいただけると嬉しいです。
今後ともよろしくお願いします!

ゲンゴロウ さんのコメント...

ステレオの装置づくりからスタートしたゲンゴロウの音楽歴は三味線とかボンゴ、ギター、虫
の音などのリアルさ加減が興味の対象でした。
従って音楽を芸術の対象として鑑賞するのでなく、音色、感性の対象として楽しむ割合が高い
のです。この点からみてこのプログラムは音色
の点はともかく、極めて革新的、挑戦的なもの
だと思います。レパートリーの広さを誇っていたゲンゴロウはルクレールはともかく、ショスタコ、プロロコフィエフの室内楽はピアノ曲は
別として、なじみの薄いものばかりです。その
意味でこの音楽会の聴衆の質の高さが感じとれます。日本の音楽がこのような人々によって
今後も支えられていくんだなあと、自分のこと
は棚に上げて一人喜んでいるゲンゴロウでした

あおいみみずく さんのコメント...

ゲンゴロウさん、私も一応音楽畑を歩んで来た身ですが、自分のレパートリーって狭いなぁと思い知らされる毎日です。特に何年か前から、バロックを楽しんでいる方達とご一緒する機会が増えたのですが、先日は、その中のお一人が、イギリスにご旅行されました。旅行中、現地の楽譜店をはしごして、日本に未輸入の楽譜を探してまわっていたとか…音楽を職業にしている方ではないのですよ。ビックリするやら勉強になるやら… 今回のショスタコの小品は、とても聴きやすく、楽しめる曲です。是非音源を捜して聴いてみてください。 アンコールのイベールも素敵な曲で、私もやってみたいなと思いました。