2014年7月29日火曜日

大宮八幡宮の七夕乞巧祭り

東京杉並区に「永福」という大変有難い地名がありまして、そこに「杉並 大宮八幡宮」という大きな神社があります。最寄り駅は 京王線の西永福。全国的にはあまり馴染みのない神社なのですが、創建は 1063年と伝えられ、源頼朝の高祖父にあたる源頼義が建立したとされている、由緒正しき神社です。
そこでは 毎年7月1日〜7月15日まで「七夕乞巧祭り」という、七夕のルーツとされるお祭りが催されており、平安の七夕祭り「乞巧奠 (きっこうでん) 」が再現されています。
乞巧奠は古代中国の 魔除けの風習と牽牛織女の伝説由来の行事が 日本の信仰と結び付いた古式ゆかしき行事で、平安時代より 技芸の上達を祈るものとして 宮中を中心に広く定着していたようですが、これを今でも再現している所は全国的にも珍しいそうです。


上の写真は乞巧飾りを再現したものです。
平安時代の宮中の女性たちが、七夕の日に 詩歌、管弦、裁縫などの上達を祈り、筆硯、雅楽器、五色の糸 七夕馬などを供えたものだそうで、琴や琵琶などもご覧頂けるかと思います。
あおいみみずくがお邪魔したのは7月1日で、この写真は飾りつけホヤホヤ♡
平安時代もこんな感じで飾られていたのでしょうか…時代を超えたロマンだなぁ…
7月7日の朝には天皇が芋の葉についた朝露で墨をすり、梶の葉に御歌を書かれ、これが短冊の始まりとなったとか…
あおいみみずくは子供の頃、近所のお友達と里芋の葉っぱに溜まった露を集めて回った思い出があります。本当は朝露という事なのでしょうが、朝早くはとても起きられないので、雨上がりに葉に溜まった雨粒を集めて良しとして…子供の頃からいい加減…(^◇^;) とりあえず雨水で墨をすり、これでもかと、沢山の願い事を短冊にしたためました。
それはさて置き、こちら7月7日夕には「七夕の神遊び(技芸上達祈願祭)」が社殿で斎行され、神門前に設えられた梶の葉と七夕人形に五色の吹き流しや五色の布を垂した「平成の七夕・乞巧飾り」を左右左と三度くぐる「乞巧潜り神事」が行われます。
7月1日参詣のあおいみみずく、一足お先に乞巧潜りを体験。しっかり三度くぐったのですが、ちょっと足りない気がして 念のため もう三度くぐりました…え…?プラマイゼロ…?σ(^_^;)


七夕乞巧祭りも良いのですが、ここには徳川家康の次男秀康の側室「清涼院」お手植えの、とても大きな菩提樹がありました。悠々と枝を伸ばし、刺すような日の光を遮り 涼やかな木陰を作っています。緑陰の風が気持ちいい…菩提樹の下で昼寝したい…

 ☆ 菩提樹の下で悟れず昼寝かな

オソマツ…(^◇^;)
ま、あおいみみずくはこんなもんですよ…お釈迦様、ごめんなさい…

神社に隣接する和田堀公園では、翡翠(カワセミ)の親子がクチボソというお魚を獲る様子を見ることができました。あおいみみずく、初めて翡翠なる鳥を見たのですが、いや 本当に翡翠(ひすい)色ですね…なんという綺麗な羽色…
ここは都会のオアシスです。(近年では パワースポットとも言われているようです^ ^)
文化的にも気分的にもちょっと有意義な 東京散歩になりました。

2014年7月23日水曜日

伊東のひなびた温泉街で

昨日 ようやく梅雨明けしたようですね。ちょっと前までは 気圧も気温もすこぶる安定せず…特に先日の台風の影響もあって、気圧の急激な変化について行けない頭痛持ちのあおいみみずく、散々な思いをしておりました。
以前、頭痛のお薬についての記事をUPしましたが、確かに効果バツグンのその薬…ネックは高価な事と、病院で診察を受けなければ手に入らないという事。薬を処方して頂くだけなのに、混みあった病院で3時間近くも待つなんて日もあり、できれば手持ちの薬は大事に使いたく…薄い痛みの時はついつい我慢してしまいます。でも、薄い痛みも毎日続くと相当なストレスになるワケで…
で、先日、伊東の温泉へリフレッシュに行って参りました。
久しぶりに行きましたが、駅前などは鄙びた感じがさらに増していて、なんともまったり 湯の町エレジー ^ ^…良いですね。遠出すると ついついあちこち出かけたくなるものですが、そうすると休むという事が疎かになる危険があります。が、ここ 伊東は近くの「川奈」という所に「ステンドグラス美術館」があるくらいで、どこそこ出かける意欲も湧きにくく 休むにはもってこいです。ま、温泉に何度も入り、湯あたりして疲れが増すかも…っていうのは自己責任で^_^;


上の写真は伊東、松川の川沿いにある「東海館」という老舗温泉宿です。
1997年に廃業して、現在は伊東市の文化財として一般公開されている他、浴室のみ 市営の立ち寄り温泉として営業されています。
あおいみみずくも館内を拝見させていただいたのですが、広いお座敷を始め ゆったりした純和風の懐かしい造りで、銘木の床柱、手の込んだ書院障子の組み木など 現在の都会の住宅では味わえないような 建築者(棟梁?)の心意気が伝わるような古き良き高級旅館の雰囲気。現在泊まることができないのは何とも勿体無い感じでした。時代の流れってこういうものなんでしょうか…
ただ この旅館、この所 知る人ぞ知る…っていう感じで、ジワジワとその存在が知られて来ているのです…というのも…「テルマエロマエ」という漫画をご存知でしょうか?古代ローマ人の浴室設計技師が、タイムスリップして現在の日本で最新の浴室技術を学び、それをローマ時代に持ち帰り 風呂文化に活かしてゆく…というような物語なのですが、東海館は、テルマエロマエ4巻に出てくる「伊藤温泉 東林館」のモデルとして使われたんですよ。漫画の中では、ルシウスという主人公が 掃除をしたり布団を敷いたり、旅館業の見習いのような事をしていましたが、そこはまさしくこの旅館。そんなワケで、あおいみみずくが訪れた時にも、けっこう沢山の方々が見学されていました。
そして、何と当日は 松川で「たらい舟競争」が行われており、東海館の縁側からゆっくり眺める事ができました。直径1mほどのたらいに乗り、松川を400mばかり下る速さを競うんだそうで、観光客も参加可能…でしたが、あおいみみずくはちょっと尻込み…だってほぼカナズチなんですもん…(みみずく弱点)
思ったより流れが速かったようで、見事にひっくり返った人もあり…なかなか楽しそうでしたよ^ ^


散歩して 温泉にゆっくり入った後は、再び鄙びた温泉街をふらふらし…見つけたお店で一杯…いや、二杯?三杯?呑みながらの夕ごはん(*^^*) さすが伊東!金目鯛が安くて大きくて、素晴らしく美味しかったです。
いささか呑みすぎた次の日は、朝のお風呂 )^o^( 
何にもしないでお風呂にお酒、TVで観るは プロ野球…親父風極楽の休日でありました〜♡ で、一句。

☆ 湯治場や老鶯の鳴く朝の風呂

季語は「老鶯」…鄙びた温泉場で呑みすぎた翌日、どうしようかと思いつつ朝風呂に頑張って行ってみたら、年老いた鶯の鳴き声が迎えてくれた…みんなちょっとお疲れモードだけど 嬉しいな。
って感じです*\(^o^)/*

2014年7月17日木曜日

初めての句会 〜 5.これにて終了

つづき…
あおいみみずく 初めての吟行句会…
披講後に 先生からの講評などがあり、お開きと鳴りました。
それこそ右も左もわからなかったので かなり大変でしたが、何とか無事に乗り切る事ができて やれやれです。
最終的に 今回の句会で参加された方が選んで下さった あおいみみずく作の俳句は、
・千体の仏と見えし花菖蒲
・草の上水玉に蟻まはり道
・若葉風初の句会とふれまわる
の3つでした。
拙いものですが、きっとこれから先、心に残るものとなったと思います。
若葉風…の句は、兎に角 句会なんて初めての事なので 気弱になり 直前ドタキャンとならないように、会に出席するという事を皆さんに宣伝しまくり 自分にプレッシャーをかけ、行かねばならない状態に自分を追い込むさまと、青々とした風が 句会若葉マークのみみずくを応援してくれているんだ…と、勇気をもらうさまを同時に表そうとしたものです…なんて、本当は句の解釈は受け手に任せるのが筋。解説なんてしてはいけないのでしょうが…^_^;


それにしても、やはり俳句を長く続けていらっしゃる方の作品は 流石に素晴らしいものでした。
このブログでは その作品そのものをご紹介する事はできないのですが、あおいみみずくが思うに、まず 言い回しがとても綺麗で、声に出して詠んだ時の言葉の響き(音)がとても素敵で、リズムがあるもの。かつ その場にいなくても 情景や音、香りまでが目に浮かび、簡潔ではあるものの、受け手への情報が過不足なく伝わるものだったと思います。
これから推測するに、目の前情景を上手く切り取り、相手に想像力を抱かせるべく、あまり自分の思いを押し付けないものが良さそうですね。美しい言葉も新たに沢山覚えなければ…
ただ、あまり色々考えすぎるのも難しそうですし ゆるゆると長く続ける事が目標なので、気負わず 思いを素直に言葉とすることから始めてみようかと思います。
自分の作った俳句がたくさん溜まって来ると、自分が「ある瞬間」に何をどう感じていたのかがわかるので、思い出にもなって良いですね。自分史が出来そう…頑張ろう。
…と、初めての句会はこんな感じで いささか大変ではありましたが、大変貴重で興味深い経験ができました。
案ずるより…ってことで、皆さんも是非 始めてみられたらいかがでしょうか!*\(^o^)/*

2014年7月11日金曜日

初めての吟行句会 〜 4. いよいよ句会!

つづき…
そんなこんなで、12時になりました。
明治神宮御苑の出口(入口)で、本日の句会に参加される方々と一旦集まり、これから「句会」の会場に向かいます。
吟行が明治神宮でしたので、その後の句会は 同じく青山。表参道をず〜っと先まで歩いた所にある「まい泉」というとんかつ屋さんの個室でした。(けっこう遠かった…^_^;)
こちら「まい泉青山店」は、もともとこの地にあったお風呂屋さんを改装してレストランにしたのだそうで、特に銭湯の脱衣所を改装したという 天井の高い西洋館で味わうとんかつは 雰囲気もあいまって、一風違った味わいに感じられそうです。
まい泉に向かう道すがらは新緑の表参道。原宿の最高にお洒落な通りです。ああ、この前来たのはいつだったかしら…ついつい遠いからと こういったお洒落な所にはご無沙汰してしまって…学生の頃は頻繁に来ていたのに…やっぱりあの時代はエネルギーがあったんだなぁ…
ちょっと感慨深げに 人混みをかき分け街を進むあおいみみずく…時折吹く風がなんともいい気持ち。
ところで、表参道のあちこちで行列が出来ていたのですが、なんとこれ、ポップコーンを買う人達の列とか…今、原宿には高級ポップコーンのお店が集結していて、色々なお店をまわっての食べ比べが流行っているそうですよ。知らなかった…^_^;
下の写真はラルフローレンの表参道店です。流石にお洒落ですね…


まい泉で、カツ丼を味わひしあおいみみずく…
案の定、緊張感で味がわからず…(でも、お肉がとっても柔らかかったのは実感…お値段も良心的!また改めて出直そうと思います^_^;)
さあ!お昼ご飯の後はいよいよ「句会」です。
まずは「出句」
一人一人に短冊が渡されて、サインペンで吟行にて捻り出した句をしたためます。今回は一人5句でしたので、短冊は5枚渡されました。作者の名前を書いてはいけないそうです。
小鳥のように震える心…ああ…こんなんで大丈夫かなぁ…
5枚の短冊をお世話係に手渡します。
次は「清記」
当日は12人でしたので、12×5…全部で60枚の短冊を一旦集め、それをバラバラにして組み合わせたものを、改めて5枚ずつ渡されました。みみずくの手元には、どなたが書いたのかわからない短冊が5枚。
それを各々渡された一枚の紙に 5句とも正確に写し書きます。
ああ…みなさんすごい上手…みみずく、もう一度作り直したい…
で、「選句」
まずは清記した5句の中から自分の気に入った句をいくつか選んで自分のノートに書き留めます。あまり深く考えすぎず、直感で良いと思ったものを選ぶように言われました。書き留めたら自分の清記用紙を右隣の方に渡します。左隣からは、同じようにして左の方が清書された清記用紙が渡され、その中から自分が好きな句を選びます。そして終わったら右に渡す…その作業が今回は12回続けられました。結果、60句の中から、自分が気に入った句がいくつか拾い上げられるのです。
これが結構大変でした。ゆっくり選びたいのですが、そうすると自分のところで清記用紙が溜まってしまうので、初心者みみずく もう泣きそう…とりあえず、目の前に情景がパッと広がるものを選んで行きました。みみずくは全部で17句ほど選びました。
それが終わると、選句用紙が渡され、拾いあげたものの中から更に「いいな」と思うものを、その句会で指定された数だけ選びます。今回は5句。
結局、60句の中からあっという間に自分が良いと感じた5句を選び出し、選句用紙に書き出す訳です。ここでみみずく 早くもグロッキー…(_ _).。o○
最後は「披講」
選句用紙が集められ、そこに書かれた句を、お世話の方が読み上げます。
12人の皆さんが選んだ句が 5句ずつ披露されます。すると当然、人気の句も出て来る訳で…一番人気の句は4人の方が選ばれてました。すごいなぁ…
自分の句は読み上げられるのかなぁ…12人がそれぞれ5句ずつ選ぶので、ひょっとしたら、誰かが血迷って選んでくれるかも…しかしあおいみみずく 句を詠んだのは本当にこれが生まれて初めて…っていう訳で、ほぼ無鉄砲な淡い期待は抱きつつも 半ば傍観者の心境…
ところが!なんと 60句の中から あおいみみずくの句を選んで下さった奇特な方がいらっしゃったんです!嬉しいなぁ♡
…という訳で次回に続く*\(^o^)/*


                                                                                                       半夏生

2014年7月6日日曜日

初めての吟行句会 〜 3. さらにもう一句!

つづき…
生まれて初めての俳句が曲がりなりにも出来上がったあおいみみずく…
全部で5句も作らなければならないのですが、とりあえず それは考えないことにして ちょっぴり気分良く加藤清正が掘ったと言われる「清正井」に向かいました。
恥ずかしながら 当時はまったく知らなかったのですが、ここってパワースポットなんですって?
井戸と言うより、湧水の場所なので、ジメジメした怖い感じではなく、透き通った透明な水が後から後から湧き出て来て…水面には木立の影が移り、とても美しかったですよ。
この井戸は年間を通じて涸れることはなかったらしいのですが、造営するために まわりの木を伐採・移し替えたら一時 水が枯渇してしまったので、またあわてて樹木を植え移し戻したら 元のように水が出始めたんだそうです。
水源は 現在の本殿倉庫付近一帯の浅い地下水らしく、そこから二股に分かれた片方の水路を経て井戸の上方斜面に到達し、そこから下って横向きに湧出するという、まったく自然の湧水なんですって。
そんなわけで 井戸は石の階段を少し下った所にあるのですが、その辺りでちょっと順番待ちをすると5分ほどで湧水の場所まで降りて行け、実際に水を手で触ることもできました。
この場には係の方が立っていて、
「井戸の中には手を入れないでください〜!手を入れるのは井戸の淵 外側でお願いします。」
と言っておられたので、素直に従いました。
年間だいたい15度に保たれているそうで 冷たくて気持ちが良かったですよ!


この写真を見た我が家のいつもお腹を空かせた熊は、すぐさま
「ここってさ 凄いパワースポットで、井戸の写真を携帯の待ち受けにするとお金持ちになるんだって!ただし、重要なのは行った時間!14時までに行かなければ逆効果なんだって!」
ですと…ほー!そうですか…よくご存知で…そんなことでお金持ちになったら苦労しないし…って言いながら、この写真を撮ったのは午前中だから大丈夫だな…って、ちょっぴり期待しているあおいみみずく…^_^;
突然羽振りが良くなったら、この写真のお陰かも知れません*\(^o^)/*
…ってのんびりしてる暇はないぞ!ここらでもう一句作らなければ…
近くを見ると、湧水に向かう石段の側に水しぶきがかかった葉っぱが…
木の枝には蟻がうろちょろあっち向いてホイって感じで行ったり来たりしています…
「草の上 水玉に蟻 まはり道」
って感じでどうだ!季語は「蟻」
うーん…でも、ホントは水玉があったのは木の葉っぱの上だったんだけど、文字数が合わないし…ま、いいや。いい加減なのは あおいみみずくの特技です。細かいことにはこだわらない!出来た事こそ重要。でも、こんなんでいいのかなぁ…
こんな調子だし、読んでくださっている方は だんだん呆れて来てるかも…?
でも、まだまだつづく〜*\(^o^)/*